リスタート【XM】 (ページ3)

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『はぁ、』

どのくらいアルコールを体内に吸収したのかな。
目の前には焼酎の瓶が5、6本並んでる。

寒くて寒くて死んじゃいそうになるこの季節はもっぱらダメだ。

ただでさえ頭の、心の、片隅に

いや…中心にいるミンソクの存在をさらに思い出させるこの季節はほんとに、本当に、死んじゃいそうになる。

「もーーヌナはまたこんなに飲んで！」

酔っ払った頭にキーンとやたら響くこの声は

『ごめんね、じょんで、』

「謝るくらいならそんなに飲まないで！」

ほんとにこのヌナは、なんてブツブツ言いながら私の手にあるグラスを奪う。

『まだ飲みたいんだけどー』

「うるさい！
俺が飲ませると思う？」

「帰るよ」

私のカバンを首にかけて、腰を屈めるジョンデ。

『…重たいから』

「このやり取り何回目だと思ってるの、早く乗ってください」

ごめんね、ジョンデ、

心の中で呟いて、私はジョンデの背中に身を寄せた。

「一人でそうやって飲んで潰れるくらいならさ、俺に言ってよ」

『…ジョンデも忙しいでしょ』

「そう思うなら"いま何してる？"なんて日付変わった頃に送ってこないでしょ」

「心配だから言ってるんだよ、ヌナ」

『…分かってる』

分かってる、分かってるけど、この時期はどうしても一人でお酒を飲みたくなる。

「でもいいよ、一人で飲んでも」

「酔っ払ってどうしようもできなくなったときにヌナがこうやって、俺を呼んでくれるなら」

それなら許す！！！

ジョンデの声が耳に響いた。

『うん、そうする…ありがとう』

「だから休みの前の日だけにしてね」

俺も若くないから次の日あるとしんどい、ってジョンデは笑った。