リスタート【XM】 (ページ20)

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会場に入って席に着くと、ウォーミングアップしてるミンソクとルハンくんをみて、懐かしい気持ちになる。

学生の頃、ミンソクの試合よく見に来てたなぁ。

サッカーしてるミンソクのこと爽やかで、かっこよくて、、すっごい大好きだったなぁ。

"ミンソクせんぱいー！"

『…あの子、』

たしか、サッカー部のマネージャーだったスアちゃんだ。

上下うすぴんくのジャージを着て、ポニーテールをゆらゆら揺らして、ミンソクにお水を渡してるスアちゃん。

『…まだマネージャーやってたんだ』

もう卒業して何年も経つのに。

私の知らないミンソクをいっぱい知ってるんだろうな、なんて少しジェラシー。

学生の頃、試合を見に行く度思ってた。

ミンソクの隣に並ぶスアちゃんの方が、私なんかよりずっとミンソクとお似合いだって。

あのとき、いやって言うほど耳に入ってきた"スアちゃんはミンソクが好き"っていう噂。

噂なんかじゃなくて、本当に好きなんだと思うよ。

じゃなきゃ、何年も側にいないはずだから。

ピーっと試合開始のホイッスルが鳴って、モヤモヤした感情を残しながら試合に集中した。

"終わったら裏に来て"

試合が始まる前にミンソクからきたメッセージ。

私はミンソクの元へと足を運ぶ。

『相変わらずかっこよかったなぁ、』

2-1で勝ったミンソクたちのチーム。

最後にミンソクがPKを決めて、終わった試合。

どの瞬間もミンソクはかっこよかった。

ミンソクはずるい男だ。

私もまたこんなにもときめかせるから。

あはは～なんて笑い声が聞こえる。

ミンソクとスアちゃんだ。

楽しそうに話してるから私の存在にちっとも気づかない。

私から向かった方がいいのかな、なんて悩んでたら

「ミンソク～Aちゃん来たよ～」

ルハンくんが気づいてくれた。

私の姿を見て、ぱあっと嬉しそうな顔をして走ってくるミンソク。

そんな顔されるとさっきまで感じてたモヤモヤがスーッと無くなっていく。

いっぱい疲れてるはずなのに私を見つけたら走ってくる…変わらないミンソクに好きが募っていく。

「みた？俺、PKきめたよ」

なんて嬉しそうに報告してくるところも変わらない。

みた？ってミンソクは聞くけどね。

私、ミンソクしか見てないの。

『うん、みてたよ。すっごいかっこよかったよ』

昔も、今も、ずっとミンソクはかっこいい。