リスタート【XM】 (ページ18)

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ジョンデのおかげで無事買い物を済ませ、土曜日の準備は完璧。

『ヌナの奢りだよ、さあいっぱい飲もう』

「こら。明日仕事でしょ。」

…真面目なんだからジョンデは。

「ヒョンの試合、ヌナ一人で行くの？」

『うんー一人で来てって。
ジョンデかイーシン誘おうと思ってたんだけど、ミンソクがダメって。』

「ヤキモチ妬きがすごいこと。」

『昔はそんなこと絶対言わなかったからさ、もう心臓ひとつじゃたりないの』

「ヒョンも頑張ってるんだよ。ヌナを不安にさせないように。」

そんな気がして嬉しいけどね、

『無理してないかなぁ、って心配になる』

「無理してでも、もう離したくないんでしょヌナのこと。」

やっぱりジョンデは欲しい言葉を言ってくれる。

「だからヌナも頑張らなきゃダメだよ。」

「ヒョンはいっぱい頑張ってるんだから」

はいお肉って、焼けた肉を私のお皿に入れてくれる。

『ジョンデって絶対モテるよね』

「まぁそれなりには」

ちょっとは否定しなよ、って思ったけど顔もかっこいいし、優しいし、なんせこの子は気が利く。

お店に入るときも出るときも、必ず私を先に通すし、

私に焼肉の煙が当たらない席に座らせてくれるし、

トングだって離さないし、

私が何かしたいとき言う前に気づいてくれるし、

『なのになんで彼女いないの？』

ゴホッゴホッっとむせるジョンデ。

「なんだよー突然！」

『素直に疑問だったの。
だって、ジョンデ完璧じゃん。』

「完璧なんかじゃないよ」

『彼氏になって！って思う子なんてたくさんいるでしょ』

「たくさんなんていらないよ。
そう思ってくれる子はひとりだけでいい」

浮気もしなさそう、と。

完璧じゃん。

「…でもね、」

『ん？』

チャンジャをつまみながらジョンデの話に耳を傾ける。

「俺が彼女にしたいって思う子は、決して俺の彼女にはなってくれない子なんだ」

なんて切なそうに笑うジョンデ。

でもそんな表情は一瞬で消えて、

「だから俺は一生彼女なんていらない！」

ヌナのせいでお肉焦げちゃったじゃん！っていつもの口うるさいジョンデにもどった。