リスタート【XM】 (ページ15)

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"映画館の近くの噴水のある公園でまってる"

ミンソクから指定されたのは学生の頃、私たちがよく待ち合わせで使ってた場所だった。

映画を見終わったあとちょっと薄暗くなった空の下、公園のベンチに腰をかけて2人で映画の感想を言い合ったり、

学校の帰りちょっと涼もうか、なんてコンビニでアイスを買って色んなこと話して初めてのキスをしたり、、

ミンソクとの色んな思い出が甦ってきて切なくなるけど、前みたいな切なさじゃなくて、ドキドキもする。

いつものベンチに座ってるミンソクの姿を見たらさらにドキドキが増して苦しくなった。

『…おまたせ』

私の声を聞いて振り返るミンソクがあまりにも優しく微笑むからドキドキで死んじゃうんじゃないかって思うくらい苦しくなった。

「急に呼び出してごめん」

『ううん、大丈夫』

「イーシンと飲んでたら無性に会いたくなってさ、」

"高校の友達と飲んでたんだけど"

"Aに会いたくて堪らなくなったから、二次会行くのやめた"

そうだ…お酒を飲むとミンソクはいつもよりストレートに気持ちを伝えてくるんだ。

昔と変わらないミンソクに嬉しくなる。

「Aも飲んでたみたいだね、」

ミンソクの顔が近づいてきて、くんくんと私の首の匂いをかぐ。

「お酒の匂いがする」

『う、うん、ジョンデと軽く、』

絶対、顔、赤くなった。

お酒が入ったミンソクは本当に厄介だ。

「ジョンデ？」

『うん、明日休みだし、職場も同じだから』

「そっか」

ミンソクは下を向いて黙り込む。

『…ミンソク？』

なにも話さなくなったと思ったら、私の膝に頭を乗せた＿＿＿＿

『ち、ちょっと、みんそく！』

「ごめん、嫉妬した」

ああ、

ほんとにほんとに、

お酒を飲んだミンソクは厄介すぎる。