赤色の光 １３ ページ13
｢重岡｣
そう書かれた表札の、ドアの前に立つ。
ドキドキしとる心臓を抑え、
チャイム鳴らす。
するとすぐに
赤｢はーい！小瀧ー！いらっしゃい!!｣
しげが出てきて中に入れてもらった。
桃｢おじゃましまーす､､､｣
ちょっと、いや､､､めちゃくちゃ緊張する､､､
赤｢なに？緊張しとんの？笑。緊張せんでええよ。誰もおらんし､､､｣
桃｢え？別に緊張しとらんで！！！｣
うわ。顔に出とったかー!!､､､ダサすぎるわ､､､
しげに案内してもらいリビングで待たせて貰うことに。
適当に座ろうと腰を下ろしかけた時、
机の上に飾ってある写真に目が行った。
女性の写真､､､
えらい美しい人やな､､､
誰なんやろ？そう思い見とったら、
赤｢その人な、おかんなんよ。俺が10歳の頃に病気で､､､な｣
｢綺麗な、人やろ､､､｣
そう言うしげの目が潤んどって､､､
寂しい顔しとって､､､
思わず抱きしめた。
赤｢こた、き？｣
桃｢そうだったんや､､､辛いな。弁当も、そういう事だったん､､､｣
赤｢､､､っ、グスッ､､､こたき､､､｣
鼻をすする音、
肩に感じるしげの涙､
俺の名前を呼ぶ声、
全てが愛おしく、
儚く、
俺はよりいっそう
強く、
しげを抱きしめた。
しげを守りたい、笑顔にさせたい
心の中でそう思った。
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作者名：ごれらい。 | 作成日時：2022年12月5日 19時
