#単独で ページ3
僕、結構切れ味良いから敵なんて余裕に倒せるよ。
それに僕は兄弟の中で一番ここに来るのが遅かったから、皆より技術がない。
だから技術向上の為にも単独で出陣したいんだ。
貴方「だめ…かな。」
目を見開いたままポカーンとした主は、耳が耳として機能していないようだった。
僕の声がまるで聞こえていない。
貴方「主。……主殿！」
主「わっ！？な、何？」
貴方「怒鳴ってしまって申し訳ない。だけど主、ぼーっとしてどうしたんですか」
先程とは売って変わって主はうつ向く。
顔の様子が伺えない。
貴方「…どうしたんですか」
僕は主の顔を覗きこんだ。
貴方「…？？」
言っちゃ悪いが顔が死んでいる。
単独で出陣が気にくわないんだろうか？
だったら
貴方「…単独は不味かったですかね。でしたら弟と出陣させてください。」
僕がそう言うと彼女は僕の手をとった。
主「…怪我をしないと約束してちょうだい。」
僕の恋仲になったつもりだろうか。
貴方「わかっています主。」
主「絶対、折れないで」
貴方「はい。」
主「出陣場所は1580年の本能寺周辺。Aの元主が貴方で切腹した場所よ。」
貴方「…了解です。」
僕の主が亡くなる日に出陣とは。
思ってもみなかったですよ。
でもまた、あの方の優しげな笑みが拝めるのなら。
貴方「弟は誰が出陣するのです？」
誰だって構わないが、隊長は僕以外でお願いしたい。
主「そうね…一期、薬研、骨喰、鯰尾。隊長は貴方よ。」
頼れる仲間。
だけど僕が隊長？
なぜ？
言い出しっぺだからですか？
強くもない僕を隊長にするとは。
＿＿＿＿弱いながらも頑張ればいい。
そう誰かが言っていたな。
貴方「分かりました。では失礼します。」
僕は立ち上がり主に背を向け歩き始めた。
のだが、
ｷﾞｭ
足が前進まなかった。
抱きしめられたのだ主に。
貴方「主、どうしたのですか」
そろそろ外の空気を吸いたいのだが、
主「絶対帰って来てね」
貴方「…はい」
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すずか - しろさん» 読んでくれてありがとうございます！亀更新ではありますがこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月26日 7時) (
レス) id: d9e1742b9c (このIDを非表示/違反報告)
しろ - とてもいいですね！自分こういうの大好きなんです。更新頑張って下さい応援してます。 (2019年3月25日 18時) (レス) id: 50af05c841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Raimu | 作成日時：2019年3月18日 17時
