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「…ってことがあってん
オモロいやろ?」
今日もねぇちゃんの病室に行くと
俺しかいなくて
ねぇちゃんの頬には
うっすら涙のあとが残ってた
だから笑わせたくて
稽古場であったしょーもない話を
一生懸命ねぇちゃんにした
時折声を出して笑うねぇちゃん
あんなに笑顔なんは久々に見た気がする
「たいちゃんは人を笑わせんの好きなん?
ねぇちゃん、たいちゃんがおもろいことして
んの見んの好きやわ」
そう言われて
丈くんみたいに
オモロい路線って言うのも
ええかもしれへんな
って思った
これが、これから先
オモロい路線に進む俺のきっかけ
次の日もその次の日も
毎日毎日、変わらず俺は病室に通い続けた
なのにお母さんもお父さんも
毎日は病室に通わなくなった
お母さん達がたまにしか来なくなった最初の頃
ねぇちゃんは
「また、たいちゃん来たん?
忙しいやろ? 別にええのに〜」
って言ったものの
今は
「たいちゃん!!
また来てくれたん?」
って嬉しそうに笑うんや
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作者名：朔也 | 作成日時：2017年12月4日 0時
