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#15 ページ15
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昨日のことがあったから
顔を合わせるのがちょっと恥ずかしくて
病室の前でためらっていたら
中から妹の泣き声が聞こえてきた
妹は半年に１回とかしか来ないから
聞き間違えかと思ったけど
病室の扉を開けると
お父さんもお母さんも妹も
病室に来ていた
ねぇちゃんはベットにいなかった
お父さんとお母さんと妹が
病室にいるという状況よりも、
どうしてねぇちゃんがベットにいないか
気になった
「ねぇちゃんは?」
自分でもびっくりするくらい低い声で
いらだちを隠しきれていない
「大丈夫
ちょっと検査しにいってるだけやから」
お母さんが
俺を落ち着かせるように
ゆっくりとした口調で言ったけど
俺には
お母さんが言った
『大丈夫』
が
何に対する大丈夫なのか
理解できなかった
そしてその日は
ねぇちゃんに面会出来ないまま
4人で家に帰った
その日の夜
「大晴、大事な話があんねん」
リビングで
お父さんとお母さんと向き合って座って
俺たち兄弟の話を聞いた
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作者名：朔也 | 作成日時：2017年12月4日 0時
