一歩～夢を諦めた君へ～ (ページ30)

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Aの舞台が始まった

ほんまは初日に観に行くつもりやってんけど

ありがたいことにお仕事が入ってて

行かれへんかった

でも、東京でのお仕事やったから、

そのまま東京で一泊して、

2日目観に行くことにした

淳太くんと、濵ちゃんとお仕事やってんけど

2人はすぐに大阪に帰らなあかんらしくて

俺だけ見ることになった

お仕事の日、予定より早よ終わったから

「楽屋に挨拶だけでも行かへん？

まだまにあうんちゃう？」

っていう淳太くんの提案で

楽屋に向かった

でも、ちょうど終わったところらしくて

裏口にはめっちゃファンの子がおった

「なんか雰囲気、怖いなー」

濵ちゃんがそう言うから

車の窓からちょっと覗くと

確かに少し怖く感じる

Aのアンチ子やろうか？

Aに対するひどい言葉を書かれた

団扇を持ってる人もいた

「これはひどいな」

淳太くんのその言葉に俺たちは

ただただ頷くことしか出来ひんかった

その日は楽屋挨拶を諦めて

淳太くん、濵ちゃんは大阪に帰って行った

俺はホテルに行く

ホテルについて、

Aにメールをしてみるけど

その日に返信はなかった