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ドアが開いて、階段に足が一歩踏み出された瞬間、反射的に動いたヒョンソクはAを庇う様に前に立った。
戦略も作戦も何もなかった行動だが、真っ先に誰かを守ろうという姿勢がみてとれた。
「A…ヌナが一瞬呆気に取られてた」
「急に目の前に立つんだもん」
ハルトが笑いながらAの方を指すと、少しむくれた様子で彼女が言った。
「ヒョンがちびったり失神したらどうしようかと思った」
「正直一人だったらどうにかなってたかも」
ヨシノリが安心した様に言うと、ヒョンソクは苦笑いしながらそう答える。寿命が5年くらい縮まった気がするよ、と静かに呟いて、犯人役やスタッフ達に頭を下げると、拍手で企画が終了した。
放送では字幕にツッコミやメンバー達の心の声が加えられ、盛り上がりを見せ、前後編に分けられた動画の再生率は今までのコンテンツを一瞬にして追い抜いた。
中には勿論批判的な声もあったが、Aを擁護する声やヒョンソクに惚れ直したと言う声も多かった。
「放送見てるの？」
「うん」
ヒョンソクがシャワーから出ると、ベッドに転がってスマホを見つめるAに声をかける。
その横に一緒になって寝転ぶと、髪ちゃんと乾かしてよ、と小言の様にAが言った。
「最近ずっとタメ口だよな」
「なんか慣れちゃって。もう私も兄弟の一員でしょ？」
「うう〜ん…そうかなぁ…」
「なに、それ」
「違う違う！それとまた違うってこと！」
傷付いたと言う様にそっぽを向いたAを慌ててフォローする。ヒョンソクがAの頭を軽く叩き、肩に腕を回すとこめかみのあたりにちゅっ、とキスをした。
「……ジフニオッパみたいな事やめて下さい」
「ジフンめ……Aにこんな事してたのか」
嫉妬心でそう言うとヒョンソクはAを羽交い締めにして力強く抱きしめる。痛いとか苦しいとか言って暴れ出した彼女が可愛くて全身全力で抑え込んだ。
「まぁたやってる、ほんと仲良いよな」
「俺から見たらハルトとAもあんな感じだけど」
「いやいやいや、いやいや」
「いつもイチャイチャしてるじゃん」
「どこが？！ただのしつこい親戚の姉さんみたいなやつだよ」
「仲良いじゃ〜ん」
うざったそうに唇を尖らせるハルトをヨシノリがからかい、Aみたいな絡み方するなよ。とハルトがヨシノリの肩を押した。ヒョンソクの部屋からは、まだ二人の声が聞こえている。
「二人付き合ったの？」
「知らん…恋愛禁止だろ」
「バレなきゃしてないのと一緒」
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ユジ(プロフ) - おかか。さん» いつもありがとうございます。最低でも一日1〜2話を目標に更新してます。引き続きお楽しみ下さい^^ (2021年6月1日 10時) (
レス) id: f31187c779 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！通知きてすぐ飛んできちゃいました！これからも頑張ってください！ (2021年6月1日 0時) (レス) id: 7c39d6ce87 (このIDを非表示/違反報告)
ユジ(プロフ) - おかか。さん» おかか。さん、コメント有難うございます。頑張って書いていきます！ (2021年5月24日 6時) (レス) id: f31187c779 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。(プロフ) - すごく面白かったです！書き方も主人公ちゃんの性格もとってもすきです！ (2021年5月24日 1時) (レス) id: 7c39d6ce87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユジ | 作者ホームページ：http://twitter.com/mexaztrcx
作成日時：2021年5月10日 23時
