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「カツ丼のカロリーが900ちょいあると聞いて作りにきた」
「トンカツだけが良い」
「トンカツ死ぬ程揚げて皆に配る」
「死なない程度に揚げな」
材料を手にやってきたAを招き入れたアサヒは、買い物袋の中を覗き込む。カメラが回っている事を忘れているのかと言うくらい表情のない二人がキッチンに立った。途中、思い出した様に固定したカメラを見上げると、二人揃ってニッ、っとわざとらしく口角を上げた。視線をまな板に移すタイミングまでバッチリ揃っている。
「今日はヌナが夕食作りですか？」
「トンカツだよ」
「トンカツ食べたい」
見物人のイェダムとジェヒョクがキッチンの外で二人を見守る。Aに言われるがまま指示を受けて動くアサヒと、その横でAはひたすらにストレスをぶつける様に肉を叩く。アサヒがバットにそれぞれ広げた小麦粉とパン粉、Aがといた卵と少し薄くなった肉が並ぶと、それだけでイェダムとジェヒョクから歓声が上がった。
アサヒがふざけながらまぶした塩胡椒のついた肉に小麦粉、卵、パン粉を付けて再び並べると、Aとアサヒは粉で白くなった手でハイタッチをする。ふわっと粉が舞った。
「うわ本当に美味しそう！」
「トンカツだぁー！」
イェダムとジェヒョクが一つ一つ油からバットに上げられる狐色を見て感激していると、Aとアサヒは思い出した様にカメラにピースをした。今までで一番静かな動画が撮れただろう。
カメラを手に取り、出来上がったトンカツをドアップで撮影するジェヒョクは関西訛りの日本語で感激を言葉にする。イェダムが箸や皿を用意している間、Aはカツ丼用の卵とじを用意して玉ねぎと卵を出汁醤油で煮ている。
流石そこは男子の食欲で、結局カツ丼もトンカツも美味しくたらふく食べた後で、イェダムがまだキッチンに並べられている白い衣のままのカツを見て、Aに問いかけた。
「ヌナ、これは揚げないんですか？」
「他の皆の分、せっかくだから、食べ終わった後で揚げて、出来立てをデリバリーしようと思って」
「じゃあ宿舎で揚げたら良いんじゃない？マシホ達は自分で出来そうだから、Aはそのまま持っていけば」
アサヒの提案にそれもそうだ、と頷いて、食器や調理器具を片付けたAと3人で二手に別れてトンカツを届ける事にした。アサヒとイェダムとジェヒョクはジフン達の部屋へ。Aは自分の住む宿舎へそれを持ち帰る事でデリバリー(兼セルフサービス)を達成した。
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ユジ(プロフ) - おかか。さん» いつもありがとうございます。最低でも一日1〜2話を目標に更新してます。引き続きお楽しみ下さい^^ (2021年6月1日 10時) (
レス) id: f31187c779 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！通知きてすぐ飛んできちゃいました！これからも頑張ってください！ (2021年6月1日 0時) (レス) id: 7c39d6ce87 (このIDを非表示/違反報告)
ユジ(プロフ) - おかか。さん» おかか。さん、コメント有難うございます。頑張って書いていきます！ (2021年5月24日 6時) (レス) id: f31187c779 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。(プロフ) - すごく面白かったです！書き方も主人公ちゃんの性格もとってもすきです！ (2021年5月24日 1時) (レス) id: 7c39d6ce87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユジ | 作者ホームページ：http://twitter.com/mexaztrcx
作成日時：2021年5月10日 23時
