#32 ページ32
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自宅まで送ってもらい、自分の部屋でぬくぬくと過ごしていた。
両親はせっかくのクリスマスだからと祖父母の家に行き、きっと宴を開いている。
この歳でサンタは来ないし、もう特に何にもないからさっさとお風呂にでも入って寝ようかなと思っていた時だった。
ピンポーンと家のインターホンが鳴った。
遅い時間にインターホン鳴らしてくる人怖すぎると思い、静かに階段を降りてモニターを覗き込んだ。
すると写っていたのは久しぶりに見た幼馴染だった。
通話ボタンを押し、はい…と言うと俺！俺！阿部亮平！と勢いのいい返事が聞こえた。
こんな時間に何の用事だと疑問に感じたが、亮平ならと玄関へ向かった。
扉を開くと膝に手をつけ、肩で呼吸をしている彼がいた。
「え、どうしたの急に。そんな走ってきたの？？」
「ハァ、、ちょっと、、、」
走ってきたからか歯切れの悪い亮平に
「外寒くない？家入りなよ」
と温かい中へと案内した。
巻いていたマフラーを外し、いつも着ていたお気に入りのコートを椅子に掛けた姿に懐かしさを感じた。
「なにー、こんな夜に。彼女と過ごしてあげなよ」
嫌味ったらしく話してしまう私に、何かを決意したように亮平が話し始めた。
「…ずっとAに謝らなきゃ、謝らなきゃって思ってて。ダサい話ふっかと翔太に喝入れられたの。
まず、あの子とは付き合ってないから。ちゃんと振ってきた。俺の言い方でAを嫌な気持ちにさせて本当に悪かった、ごめん。
それで気象予報士の事も話してなくてごめん。言い訳になっちゃうけど…受かってから伝えようと思ってた。だって落ちたなんて無様なところお前に見せたくなかったから。少しでもいい所を見せたかったっていう俺の見栄。
しかも合格したって連絡したと思ってたらまさか出来てなくて…本当は1番に伝えてたつもりだった。ごめん。」
突如始まった彼の話に耳を傾ける。2人しかいないこの空間には緊張感が漂う。
「…………私もごめん。意地張って連絡無視して。ずっと亮平の優しさに甘えてたの私だったのに。」
「ねぇ、私たち幼馴染に戻れる…かな」
振り絞って出した言葉は
「…それは出来ない。」
いとも儚く散ってしまった。
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きせのん(プロフ) - オリンポスさん» コメントありがとうございます！1番楽しみだなんて…もう本当に嬉しいです(;o;)こちらこそこのお話を見つけて頂いて、素敵な感想までありがとうございました、オリンポスさんに読んで頂けて本当に良かったです( ´ ▽ ` )！ (2020年8月20日 23時) (
レス) id: 0e2493b7bf (このIDを非表示/違反報告)
オリンポス(プロフ) - 完結おめでとうございます！一番楽しみにしていた作品でしたので私が悲しい思いもありつつ…2人が幸せになってくれて嬉しかったです（ ; ; ）鈍感な所も最後バシッと決めるところも彼らしい…！長い間お疲れ様でした！素敵な作品と出会えたことに感謝です(*´-`) (2020年8月20日 15時) (レス) id: 276256117e (このIDを非表示/違反報告)
きせのん(プロフ) - もかさん» 素敵なコメントありがとうございます！私も幼馴染最強だなぁ！と思いながら書いています(笑)嬉しいことばかり言って頂き感無量です(;o;)ありがとうございます、どうぞ完結までお付き合いください！ (2020年6月12日 0時) (レス) id: 0e2493b7bf (このIDを非表示/違反報告)
もか(プロフ) - きせのんさんこんばんは〜！恋愛を必要十分条件に例えるなんて天才か〜と叫びたくなりました！私にもこんな幼馴染欲しいです(笑)もどかしい2人の関係、最後は幸せになるだろうと想像し更新楽しみに待っています！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年6月8日 3時) (レス) id: 56155af79c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きせのん
| 作成日時：2020年5月10日 0時
