. ページ44
数十日経っても、彼らは週に一度は冬木に来ていた。政府の陰謀だとか、ついにUFOがやってきたとか、気味の悪い噂話が広がっていく。
ヴォーティガーン｢2013年まで身を隠す？六年もいないとか...イカれてるだろ。｣
｢その方が面白いだろう、ヴォーティガーン。......なあ、魔力はもう足りないのだろう？｣
ヴォーティガーン｢足りないな。魔力がなくても生きていけるなんて、本当は嘘だよ。俺は一生嘘つきの妖精王。誰にも真実なんて語れやしない。｣
｢だが...君はこうして、私と会って話をしてくれている。好意があるのは本当なのだろう、ヴォーティガーン。｣
まずは父から抜き取った魔眼と、自分の眼を入れ換えた。自分のものはすでに踏み潰してあるし、これからはこの魔眼と共に生きていくことを決めている。私が2013年と定めた理由も、未来視である未来を見てしまったから。
｢じゃあ...私はロンドンに戻るよ。ロンドンでバカどもの様子を眺めながら、世界が終わらないよう旅を続けることにする。確定しない未来が定められたら...次は幸せな結婚生活だな。｣
ヴォーティガーン｢そうか。俺はその幸せが実ることを祈ってるよ、マスター。次はカルデアで会おう。｣
｢ああ！真っ先にお前を召喚してやる！｣
この力がいつまで保てるかは分からないが、せめてカウレスたちに胸を張って会えるその日まで、私は絶対に彼らの前には姿を見せない。
店員｢お客様、お会計を...あれ？ちょっと、バイト！ここにいた二人組を知らないかー！？......は？光になって消えた！？んなわけないだろー！｣
カウレス｢今日もダメだったな...｣
グレイ｢そうですね...仕方ありません。今日は美味しいサンドイッチでも...｣
店員｢だーかーら、ここでカルデアとかマリスビリーとか！変なこと話してた女と男がいただろうがって！｣
カウレス｢......店員さん。｣
店員｢はい！？｣
カウレス｢その話、詳しく。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月25日 0時
