魔眼蒐集列車の行く場所 (ページ39)

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｢...お父様？｣

時計塔のカドックも、ジークも...それから一般人？ライネス、先生までいる。彼らは何に見惚れているのか、答えは明確。泥が溢れている聖杯だ。

｢冗談はやめてくれ...他人のカドックならいざ知らず、君たちは聖杯に何かを願うような人じゃないだろう。それも大聖杯の解体目前で、だ。なあ、みんな......っ！？｣

泥が私の体を這い上がり、一気に飲み込む。彼らは泥となり、泥の一部となり、私の臓物をも飲み込む泥は、私の一部となる。

｢(待て、待て！！！お前らは違うって、そう信じて)｣

後は...知らない声が聞こえる。

｢(......見捨てないって、言ってたのに。)｣

オベロン｢マスター、熱出てるよ。｣

｢......すまない。｣

オベロン｢どうして？｣

｢マスターがこれじゃあ...王の相手には相応しくない...｣

オベロン｢そう身構えなくていいんだよ。同じ王様のブランカも、君とは対等な関係でありたいと願ってるんだ。今日はゆっくり休みなさい。｣

あれは見捨てられたんじゃない、彼らは巻き込まれただけ。それなのに私の体は重すぎる。

｢(嫌だ...巻き込みたくない...)｣