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ホワイダニットが存在しない事件、というものは存在しない。
本人が自覚しなくとも、そこには必ず原因が存在するものだと、諸葛孔明......エルメロイ�鏡い呂修Χ気┐討�れた。
｢まだ...まだ...｣
小鳥遊｢このまま無意味な死を迎えるか、愛する人の刃で倒れるか。どちらも好きなものを選ぶといいよ。切嗣と獅子劫の銃弾は痛いし、時臣の火は熱いし、ケイネスの銀の刃も苦しい。どうせなら......｣
｢ついで、なんか嫌だ。私は聖杯より優れている、優れている、だから認めて。私は優れているの、誰よりも。｣
ホワイダニット、君の動機。
血原蓮の嘘で、自分のすべてを否定された。その否定されたものを取り戻すために、彼女は思い付いたことすべてを成そうとした。
カウレス｢ありがとうございます、異世界のマスター。......後は、俺にやらせてください。｣
｢...！？や、やめて。まだやれる、戦えるから。私は天才、時計塔一の天才。いつか根源に辿り着き、小鳥遊家にすべてを捧げる女...！君たちにとっても実に素晴らしい人材のはずだ！それを何故殺そうとする！？時計塔はそこまで腐り落ちたのか！？｣
ライネス｢違うよ。前の君を取り戻すためだ。｣
｢前の私はもう死んださ...殺したところで取り戻せはしない...！｣
彼女はこれを特異点と認識せず、今在るものがすべてだと信じている。だから崩壊を止められず、未だ身勝手に苦しんでいる。
｢血原蓮のせいだ...元はお前らのせいだ...魔術なんて学ばなければ...こんな...最期なんて...｣
小鳥遊｢学ばなかったら、私と同じ未来を辿っていたよ。まだ知らない男にすべてを奪われないだけ、マシだと思った方がいい。｣
｢違う...根源を...見つけて...ああ、違う...その前に...私を、見て...｣
体が溶けていく。心臓部分から聖杯が露出している。一番最悪の死に方だが、その涙を拭うことだけは可能だ。
カウレス｢俺はお前を愛してるよ。みんな、お前のことをよく見ている。少なくとも...ここにいる人たちは、お前は二の次だなんて思ってないよ。｣
｢見て、愛して...｣
カウレス｢......この出来事を覚えていたら、お前はもう魔術師をやめていい。普通に生きよう、A。バカみたいに苦しむぐらいなら、普通に生きた方がマシなんだ。｣
｢普通に...？｣
カウレス｢ああ。｣
｢......お願いね、カウレス。もう、私を一人にしないで。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月20日 19時
