エルメロイ教室の問題児の事件簿 (ページ49)

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Aは一度キレると、自分が納得いくまで暴れるような性格だった。

カウレス｢ヴッ｣

その時に限って変な魔術を使ってくるし、先生も泡を吹いて倒れそうになるし。全部既存の魔術だから、とりあえずは安心したけども。

ケイネス｢泥の中、つまりは彼女の体の中......｣

小鳥遊神秘｢娘の固有結界か。｣

ケイネス｢神秘さん！？今、なんと...｣

小鳥遊神秘｢正確には、それに近い領域だ。ある人物の能力を模範しただけの贋作に過ぎない。地面も空もない、ただの真っ暗な部屋というわけだ。唯一の光は遠くにある、あの青い星ぐらいなものってところだな。｣

皆、俺のことが見えてないんだ。無意識に通りすぎている。

｢......｣

彼女もその中で、ただ静かにたたずむだけ。口をパクパクとさせているけど、なんとなく俺を呼んでるんだってことは分かる。

カウレス｢どうやってお前を救えばいい？｣

｢血原蓮はどうでもいい、私が殺すから。お前の足りない頭で考えたら？｣

カウレス｢今回も人任せかよ...｣

｢......私だって分からない。どうすればこの涙が止まるのか、どうすれば取り込んでしまった聖杯を吐き出せるのか。私...わからないよ。｣