エルメロイ教室の問題児の事件簿 (ページ45)

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｢ごめんなさい...ごめんなさい...｣

血原蓮｢......痛いなぁ。あの子たち、人間相手にも容赦ないのかい？｣

｢まだ何も教えてない...何も救ってない...叶えてない...｣

血原蓮｢A、待たせてごめん！本来の自分を失わない、正しい儀式を行った上で、聖杯を取り込んで｣

｢今、逝くよ。｣

外に泥のようなものがあった。それは少し近くのマンホールから溢れていて、小鳥遊家の屋敷からもよく見えた。誰が見ても、あれは本当に目立つものだと思う。

カウレス｢......明日、あのマンホールに近付きましょう。｣

出雲阿国｢賛成です！斬ザブローは修理まで時間がかかりますけど、私だけでも何とか...｣

マンホールが溶け落ちる。代わりにそこから現れたものは、

カウレス｢え？｣

見覚えのある人だった。

｢......行かなきゃ。そうだろう、血原蓮。お前のせいだ。お前のせいで、私はこうなるしかなかった。ずっと私の中で眠ってくれ。頼むから、会わせてください。｣

カウレス｢あ...A！！！｣

｢......｣

外にいる彼女に、思わず声をかけた。なのにAは見向きもせず、時計塔がある方向へ進んでいく。

出雲阿国｢......泥を纏っていますね。まるでマキリの杯のように。｣

カウレス｢マキリの...？｣

出雲阿国｢いえ、なんでも。今はライネスさんも連れて、時計塔へ撤退しましょう。あのままでは彼女に殺されますよ。｣