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ずっと働き詰め、ブラック企業。クラス不特定のギルガメッシュも、また過労死するんじゃないかってぐらい、この冥界には死が早すぎる者たちが多く存在していた。

現代と冥界が繋がってしまい、かつての記憶もかなり薄れてしまっている。そんな私にやれることは、救える魂を救うことだけ。

「照合完了、こちらの千の魂を戻して。」

エレシュキガル「分かったわ!」

ギルガメッシュ「五百の魂のデータ一致を確認、この時刻に魂を戻せ。」

戻すタイミングも必要不可欠。治療中に突然目覚めたなんてことが起きたら、それはそれで苦しいだろうし。下手したら、今度こそ本当に死んじゃうかもしれない。今のAのように。

私の仕事を手伝ってくれている。それがもうすぐで絶える命だと、彼女は知らないまま。私はそれを伝えないまま、ただ手伝わせている。

時間はまだある。ギリギリ、なんとか...



カウレス「......アイツ、捕まったのか。」

小鳥遊神秘「この拳で殴り倒した。もう警察に届けたし、金を出して重い罪を与えるようにした。他人がどうなるかは勝手だが、今回巻き込まれたのは俺の娘だ。犯人は重い罰を与える必要がある。」

カウレス「やっぱり、神秘さんは強いなぁ...」

心臓は動いている、だけど目覚める気配はない。脈の数値が少しずつ低下しているところを見て、一番辛いのは神秘さんだろう。

俺も苦しい、悲しい。でも血縁者の悲しみに、俺の悲しみが勝ることはない。目の前で事故を防げなかった二人にとっても、苦しいことだと思う。

カウレス「(無理やり止めればよかった。)」

なんで寝てるんだよと、なんで動かないんだよと。Aが最後まで抱えていた猫を撫でながら、負の感情ばかりが俺を包む。この中で一番の痛みを抱えているのはA、お前だというのに。

一番悲しいのは俺だとか、苦しいのは俺だとか。変な思考ばかりに頭が支配されるし、もうまともな考えなんかできない。

早く起きてほしい、起きたらまず暴言を吐いてほしい。いつもの調子に乗ってるお前の姿を見て、そこで初めて、俺たちはようやく安心できる。ああ、また普段通りのAが戻ったって。

カウレス「頼むよ...A...」

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作者名:琲世 | 作成日時:2022年1月14日 8時

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