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外伝:血原草子の贖罪の旅 ページ31

血原蓮は死んだ。

俺にとっちゃ、親戚が死んだって話はどうでもよかった。Aと二人きりになり、Aを殺そうとしたと聞くまでは。

俺は嫉妬していたんだ。だから......死んでよかったと、今でもそう思っている。

血原草子「ゴミ拾い、手伝ってやるよ。」

コヤンスカヤ「......生きてたんですか。ビーストV、黙示録の獣である女神。彼女から血原草子の死を耳にしたハズなんですがねぇ。」

理由は分からないが、俺は何かしらの拍子に不老不死の身となったらしい。

火葬されるまでは確かに死んでいた。でも妙に暑くて、火の中から外に出ると、人がたくさんいた。悲鳴が聞こえた。俺はそこから逃げるように、このロンドンまで泳いできた。

血原草子「Aはどうしている?」

コヤンスカヤ「元気にしていますよ。最近、婚約者といい雰囲気になったとか。あれは相思相愛になる日も近いですね。」

血原草子「......よかった。」

あの日、女神に殺させなくてよかった。俺は安堵した。

コヤンスカヤ「これからどうするんですか?」

旧友に聞かれた。そういえば、俺は何をしたくてここまで来たんだろう。Aの生存を確かめたくて?旧友に会いたくて?

血原草子「それは____」

?「あ、どうも...」

マリスビリー「旅は順調かい?ロマニ・アーキマン。」

ロマニ・アーキマン「まあ...それなりに、ですね。」

今の俺には目的がない。目的がないのなら、探せばいい。

それから...Aに会わないよう、いつかアイツの手助けができるように。これが贖罪というものか。

血原草子「旅をするよ。こんな体でも、きっと見つかるものはある。」

コヤンスカヤ「...」

血原草子「まともな人間になったら、また商談をさせてくれ。」

コヤンスカヤ「そうですか。では旅の前に、一つ贈り物を。そこのロマニ・アーキマンさーん!」

ロマニ・アーキマン「は、はい!?」

コヤンスカヤ「この方と一緒に旅をしてくださる?きっと退屈しませんよー♡」

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作者名:琲世 | 作成日時:2022年1月14日 8時

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