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フォルヴェッジ家の姉弟、魔術師でありながら魔術師らしくない後継者。それが姉のフィオレと弟のカウレスだ。
フィオレは魔術師の実験に必要不可欠な生き物を、普通のように可愛がっている。カウレスは魔術を好いているが、冷酷な人間にはなりたくないと願う。その方が立派だし、その感情を持てる二人を尊敬はできる。
だからこそ、ここで一度話し合う必要があった。これはカウレスの単なる宣言、本当に婚約したつもりではない。
｢話があります...が、どうしてエルメロイ教室の者、ロード一名、後継者一名がいるのか、それをすべて話してもらいましょうか。仮の婚約を破棄するという話だけなのに、バカは不要ですよ。｣
カウレス｢破棄！？｣
｢ええ。このロンドンで有名な玩具メーカーをご存知ですか？そこのご子息様が、私に一目惚れしたと縁談を持ちかけたのです。こちらからは資金の援助を、私は適当な男と結婚を。どちらも損するような話ではありません。｣
グレイ｢ま、待ってください！Aさんがカウレスさんの事を好きだと思っていること、拙だけじゃなく皆さんが知っています！｣
カウレス｢いくら素直になりたくないからって、それはないだろ！？｣
｢理由はただ一つ。私にばかり時間を割いては、このまま成績が落ちるぞ。この一年間、お前の成績の上昇の予兆すら見えない。それは女に時間を割いているからだ。これは私からの救済措置と思ってくれ。｣
一方的に話し、一方的に終わらせる。世を渡り歩くには、こういうスキルが必要不可欠なものだ。
＿＿＿＿時々、気持ち悪いぐらいしつこい時があるが。
カウレス｢まだ話は終わってない！｣
しつこい男はどうするか。言葉？商品の提示？違う。
暴力で静めるまで。
｢......時間切れって話だよ、間抜けッ！！！｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月14日 8時
