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それはとても速く、とても美しいものでした。この世の何にも勝ると断言できる、あの鎧。あの速度。あの妖精騎士という存在。
天草四郎｢......まだ時計塔の護りは崩れないのか？｣
｢Time alter＿＿＿＿triple accel！！｣
天草四郎｢加速魔術、見覚えがあります。あれはいつの話だったでしょうか...ねぇ？｣
正直、このマスターより美しさが上回っている。
｢...！？｣
天草四郎｢近くで見ると、より一層美しい。妖精騎士を見た後では、それも衰えてしまったが...｣
｢離せッ...！｣
でも必要なものは必要だ。汚いからといって、それを諦めるものではない。必要であれば何でも手に入れるのが、私たちの仕事なのだ。
例え、生前の思想とやらに反することになろうと。
｢銃が...｣
ライネス｢トリムマウ、彼女を連れてこい！｣
天草四郎｢......次期ロード、結界の中からお出ましか。｣
エルメロイ�鏡�｢現ロードの存在も忘れるな、天草四郎ッ...！｣
フラット｢うわっ、毒やられてるじゃん！？｣
ライネス｢兄上が隙を作ってくれなかったら、今頃泡を吹いて失神してたね。なんなら現在進行形でなってるけど。トリムマウ、その薬を飲ませてあげて。｣
トリムマウ｢かしこまりました。｣
フラット｢......その薬は？｣
ライネス｢ただの万能薬みたいなものさ。妖精騎士が看破した真名、天草四郎。彼の手によって殺された生徒を、小鳥遊家の頼みで解剖することになってね。そうしたら、Aに仕込まれたものと同じ毒が発見されたんだ。その毒に対抗する薬を素材不明、過程不明で作ったのがカエデさんだよ。｣
フラット｢やっばい！すごい万能だ！？｣
ライネス｢だろう？Aが致死状態にあるのは変わりないけどね。それを承知で、何らかの方法で仕掛けたってことは......向こうは解毒の方法も知っているってことだ。命を敵に握られるっていうのは、何とも不愉快な話だよ。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月14日 8時
