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｢その必要はない。アーサー・オルタ、お前を駆除する。聖杯も何もないこの地でお前たちを召喚したのは、どこの魔術師だ？｣
アーサー・オルタ｢聖杯に呼ばれたんだ。｣
｢......？｣
アーサー・オルタ｢穢れた聖杯が僕たちを飲み込み、この世界に顕現させた。聖杯がずっと口にするんだよ。この世界で殺戮を繰り返せって...そのためには君が必要なんだよ、マスター！｣
残り二分。ブリテンの王といえば、誇り高き円卓の騎士をまとめた者の一人だ。別側面だとしても、その誇りは失われていないと仮定すれば、彼は十二時を迎えるその瞬間まで、私を殺せない。
｢(ここで撃つ！)｣
アーサー・オルタ｢選定の杖、まだあるのかい？強欲な君だから持ってるよね。その杖で僕を導いてくれ。｣
｢(後ろに＿＿＿＿)｣
アーサー・オルタ｢そんな物騒な銃は捨ててしまえよ。俺の言葉のみを聞け、俺のために杖を使え。杖を扱えるのはお前だけなんだ。｣
｢......アヴァロンに返還した。お前に手を貸す理由はない！使い魔、さっさとこの男を殺せ！！！｣
アーサー・オルタ｢骸骨の使い魔...低級が英霊に敵うと思ったのかい？｣
残り一分。骨を囮として、私は背中まで回り込む。使える手があるなら何でも使うし、そのためなら魔術を隠す必要もない。
アーサー・オルタが骨に気をとられている一瞬の隙を突いて、すぐにでもカウレスたちと合流する。
｢ここだ...って、なんで！？なんで銃弾が...！｣
アーサー・オルタ｢お探し物はこれかな？マスターッ！｣
｢ッ！？｣
アーサー・オルタ｢油断したらダメじゃないか。同じ方法で敵に襲われることを、一度も想定していなかったのか？｣
彼は確かに気をとられていた。同時に私の動きも見ていた。
アーサー・オルタ｢杖がなくても構わないよ。君の魔力量、魔術があればいい。手を貸してくれ。｣
心までは読めないイケメンというのが、非常に残念だ。
｢ランスロット...｣
妖精騎士ランスロット｢霊核ならもう砕いたよ。散れ、オルタ。｣
アーサー・オルタ｢......お前は、｣
妖精騎士ランスロット｢分身も本体も大したことはないね。マスター、行こうか。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月10日 18時
