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聖杯戦争は終結し、あの街も少しは元に戻ってきた。あれは人類史に残る永久の災害として知られるだろう。
アルビオンとバーゲストの存在は隠せた。魔術師たちもあの時ばかりは過労死すると思ったと、私にいっぱい文句をぶつけてきた。全員殴ったけど。
私が心配することは、もう何もない。
｢呪いを解く方法は、これしかないね。｣
マーリン｢ああ。君がすごい力を持っていれば、その呪いも解けただろうけど...それがない以上、不可能だ。そこに立って、祈って。後は瞬くうちに...｣
楽になれる。
小鳥遊家の悲願は叶えられないけれど、それでもいい。
私は自由を選ぶ。
カウレス｢待って！！！｣
｢...！｣
カウレス｢......死んでほしくない。俺たちがなんとかするから、一緒に現実に戻ろう。｣
沖田総司｢カウレス。｣
カウレス｢こういうクソみたいな死に方...許さない...｣
彼らにとっては自由でもなんでもない。友が目の前で死ぬのだから、確かに慌てるものは慌てるか。
｢いいんだよ。私はそれを選んだのだから、｣
沖田総司｢後ろに落ちてる剣、なんだ？｣
｢......？あれ、本当だ。マーリンの落とし物かい？｣
マーリン｢私は私で聖剣作ったり消したりできるから、絶対に違うね。｣
沖田に指摘された剣を手に取る。
......涙が溢れる。これは妖精の最後の優しさ、私に与えられた最後の奇跡。悲しみじゃなく、嬉しさ。罪を背負わなくていいよっていう、妖精たちの言葉。
マーリン｢まさか...君なのかい？｣
アルトリア・キャスター、美しい君。
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年1月10日 18時
