どこか遠い世界の聖杯戦争 (ページ31)

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2700km地点まで、メリュジーヌはマーリンから借りた力で、飛ばし飛ばしで楽園まで案内してくれるそうだ。

これから行く場所は本物とよく似た場所で、妖精たちは存在しないという。選定の杖を返還する湖と、私の命を捧げる幽閉の塔が存在するのみ。

メリュジーヌ｢ここからは三人だけで歩きなさい。最後の竜はもう消えるわ。｣

｢ありがとう、メリュジーヌ。｣

メリュジーヌ｢......さようなら。｣

曰く、ある歴史では、トネリコは使命そのものを投げ出したという。王になる道を選ばず、自害を選び、杖を海へ放り捨ててしまったと。

その杖は異界に招かれ、汎人類史の冬木の寺に落ちたとか。

杖を神父は厳重に保管し、私は偶然にもそれを見つけてしまい、手にしてしまった。そこで私の人生は定められていた。

救世主トネリコに代わって、私は再びこの杖を在るべき場所へ返す。

ギルガメッシュ｢......メリュジーヌ、酒は飲まないのか？｣

メリュジーヌ｢君みたいな人ではないからね。｣

ギルガメッシュ｢そうか。｣