どこか遠い世界の聖杯戦争 (ページ24)

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バーヴァン・シー｢......｣

モルガン｢......すまない、バーヴァン・シー。｣

お母様に殺された？

モルガン｢愛している。｣

見てもらえてるんだ。なんだ、こんな憎悪なんて不必要だったんだ。

やっぱりお母様は違うよ。私なんかを見つけてくれて、娘にしてくれて、悪逆に生きろと言ってくれた。誰かに優しくすると私が傷つくからって理由で。

今もそうして見てくれているんだ。

バーヴァン・シー｢殺してくれて...ありがとう...｣

モルガン｢ッ...｣

バーヴァン・シー｢こんなもの...お母様に...感じたくなかったから...｣

これで死ねるなら、それこそ本望です。

私は酷い厄災になってしまうから、それを避けたいのです。

バーヴァン・シー｢早く...神様を、殺して...｣

｢......急に前に出たかと思ったら、やっぱり親子愛というものは美しいな。魔術師の家では滅多に見られないものだよ。｣

モルガン｢そうか。お前には私がそう見えるか。｣

｢そうじゃないと、君はバーヴァン・シーという妖精を愛さなかったでしょう。たった一人の娘のために、笑顔で楽しむことを許した。故に國は破滅した。｣

モルガン｢何が言いたい？｣

｢一国の王でなければ、君はとても素晴らしい母親に育っただろうね。｣

モルガン｢......そうか。このままアインツベルンの城には戻らない、冬木の外にも出ない。聖堂教会へ向かうぞ。あの場所から気持ち悪いものを感じる。｣