どこか遠い世界の聖杯戦争 (ページ3)

今日:14 hit、昨日:31 hit、合計:975 hit

. ページ3

カウレス｢......あっ｣

グレイ｢どうしましたか？Aさんなら少し前に、飛行機に乗られたと聞いていますが......｣

カウレス｢自分のノートを忘れてやがる......！俺も冬木に行く！チケットいくらだっけ......とにかく最短飛行機のチケット買ってくる！｣

グレイ｢か、カウレスさん！ノートなら帰ってきてからでも...｣

カウレス｢アイツはノートがないとダメなんだよ！しばらく教室に来れないって、皆に伝えてくれ！｣

ある少年は、一度だけ聖杯戦争というものを経験したことがある。それも冬木のものではなく、別国のイレギュラーな聖杯戦争。

カウレス｢(あのバカ女...！)｣

衛宮士郎｢久しぶりー。外国はどうだった？｣

ある少年は......偶然選ばれただけ。

｢いつも通りだったよ。｣

遠坂凛｢A、後で二人でお話しましょう？｣

ある少女は、ある少年は、必ず聖杯に選ばれ、誰よりも優れてなければいけない立場。

間桐慎二｢なんだ？俺が恋しくなったか？｣

｢君を見てると反吐が出そうだ。凛、行こう。｣

......ある少女は、特に願望もなかった。

世界に興味が持てなかった。偉人の歴史とか詳しくないし、聖杯を手にしても頭が良くなりたい、なんてちっぽけな願いしかなかった。

遠坂凛｢さすがA！ところでノート、ちゃんと持ってるでしょうね？｣

｢もちろん！あれを見ながらじゃないと、まったく魔術が...あれ...あれー...？｣

遠坂凛｢......｣

｢......エルメロイ教室に置いてきた記憶しかない。｣

ある世界の聖杯戦争のお話。

世界に、人に、何にも興味を持てなかった少女の話。