金髪の青年 ページ14
「こんばんはー!......あれ、遅いな。藤ねえ、士郎はまだー?」
藤村大河「バイトでめっちゃ遅くなってるみたいだね。この時間めっちゃ遅いし、勉強会はまた今度にした方がいいよー?」
「分かった!桜ちゃん、間桐家まで送ってあげるよ。ついでに慎二の野郎殴っていい?」
間桐桜「送ってくれるのは助かりますけど、兄さんは殴らないでくださいね...?ところでそちらの方は...」
沖田総司「お嬢さんの彼氏でーす♪」
藤村大河「......うっそぉ!?」
沖田総司「それじゃ、僕は頼まれたもの買ってくるよ。君も帰りは遅くならないようにね。」
「君も気を付けてよー!」
間桐桜「......」
士郎はいない。なら、この事を彼女に話しても問題はない。間桐家は冬木の御三家と言われる名門魔術師の家系であり、聖杯戦争への参加経験もある。桜ちゃんは私の友人だし、慎二はなんだかんだ言って、いつもカラオケで遊ぶ仲だ。
桜はいつも慎二にいじめられていたけど、私が関わり始めた時期から、多少は抑えられるようになったらしい。
「桜ちゃん、」
間桐桜「あの人、サーヴァントですよね。」
「......うん。大丈夫、この街は絶対に私が守る。私だって聖杯に捧げる願いは、そんな大したものじゃないんだよ。頭が良くなりたい、ただそれだけ。もしもそれが無理なら......これからも君たちと仲良くしたいって、そう願うだけだよ。」
間桐桜「Aちゃん...」
「そんな小さな理由で聖杯に選ばれるわけがないから、他にも願いはあるんじゃないかって、親にそう問い詰められたけどさ。何度考えても、私はそんな願いしか思い浮かばないんだ。軽蔑する?根源に辿り着くことを目指してるくせに、そんな願いすら持たない私を。」
間桐桜「いいえ、とても素敵だと思います。私とも、兄さんとも仲良くしたいって願ってくれるAちゃんには、感謝しかありません。これからもどうか、私と仲良くしてくれますか?」
「もちろんだよ、桜ちゃん。」
彼女はとても優しい人だ。優しいから、私のことを安心して話せる。過酷な環境にいる彼女も、私みたいな人が相手だとしても、友人と話す時間は癒しになるだろう。
?「......」
「...あの金髪の男、ずっと見ているね。君!桜ちゃんに何か言いたいなら、まずは私を倒してみろーっ!」
間桐桜「まさかの宣戦布告!?」
?「娘、まだ貴様と話す理由はない。」
「せめて人の名前を聞く礼儀を持て!!!」
?「貴様もその礼儀を持て。」
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作者名:琲世 | 作成日時:2022年1月5日 13時