リリィのいない部屋 (ページ5)

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正門くんとリリィが付き合ってから1ヶ月、別れたとの噂が流れてきた

福「まっさんでも1ヶ月持たんのか…」

「いや、でも続いた方やんね」

リリィと付き合うのは長くて1ヶ月

そんな噂が以前あったが、まさか本当にそうなのか？あの優しさの塊の正門くんでさえ続かなかったなら有り得るかもしれない

そんなことを皆が思っていた

福「俺、まっさんと話してくるわ」

「私も行こうか？」

福「そうやね…落ち込んでると思うし、励ましたろ！」

ということで、正門くんのクラスへ行くと負のオーラを纏ってひとり席に座っていたのを見つけた

「正門くん、」

正「…あ、成田さんと大晴」

福「まっさん、大丈夫？」

正「はは、うん…大丈夫やで」

力なく笑う正門くんは、私たちに気を使って無理に明るく振舞っていた

正「まさか次にリチャくんに行くとは思わんかったわ」

「え、リチャ先輩！？」

リリィ…正門くんとリチャ先輩って全然タイプ違うやん

正「なんか、やっぱりいつか振られるとわかってたけどキツいな…」

福「まっさん、」

「(どうしよう…)」

また正門くんに負のオーラが出てきた

福「よし！今日はカラオケ行こ！ぱーっと！」

正「カラオケ？」

「そうやね！私たちが正門くんの分も出すから、歌ってスッキリしよ！」

正「2人とも…ありがとう、」

放課後は3人でカラオケに行き、歌っていたら正門くんにも笑顔が増えてきた

まだ傷は癒えないと思うけど、ちょっとでも元気になってくれたなら良かった

「(それにしても、リリィも小悪魔やな…)」

まさか次の彼氏が正門くんと仲の良い先輩だなんて