16 ページ16
大晴side
リ「大晴くんっ！」
福「……えっ！？」
帰り道、さよならの挨拶をしたはずのAちゃんが俺を追ってこっちに来た
福「な、え、ど、どうしたん？」
うわ、どもり過ぎてばりダサいやん俺
リ「あのね、最近わたしのせいで誠也くん達と遊んでないって聞いて…それで、」
ああ、なるほど
気にせずにコロコロ乗り換えてると思ってたけど、Aちゃんなにりに悪気があったんや
好きな人やけど、そこは冷静にそう思った
福「いや、大丈夫やで。Aちゃんのせいちゃうから！」
リ「でも、」
福「ほんまに！な？」
ものすごく悲しそうな顔をするAちゃん
そんな顔は見たくなくて必死に嘘ついた
福「もともと、そんなに集まってなかったし。ほら、誠也くんとリチャくんは受験生やん」
リ「そっか…それなら良かった」
ホッとしたのか、ゆるりと笑顔になっていくAちゃんが可愛すぎて、思わず言ってしまった
福「まあ、なんで俺にはチャンスないん？とは思ってたけど、」
リ「え？」
福「……俺、ずっとAちゃんが好きやってん」
リ「ありがとう、大晴くん」
ああ、言ってしまった
昌哉を裏切った罪悪感よりも、今目の前で頬を赤くしてありがとうと言ってくれたAちゃんを見てもしかしたら俺も…と期待の方が大きくなった
福「あの、俺と付き合ってほしい」
リ「うん、ええよ」
こうして、1年越しの片思いはあっけなく叶ったのだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ま。 | 作成日時：2023年10月23日 20時
