リリィのいない部屋 (ページ12)

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末澤先輩と話した次の日、大晴と学校へ向かっていたら佐野くんとリリィが一緒に歩いていた

福本｢え？昌哉？｣

佐｢あ、大晴くん…｣

大晴がリリィのことを好きと知っているからか、まずいという顔をする佐野くん

リ｢昌哉くん、お友達？｣

佐｢あ、はい…先輩の大晴くんと成田さんです｣

リ｢あ、見たことあるから同じ学年かな？はじめまして、AAです｣

福｢あ、えっと…福本大晴です、｣

顔を真っ赤にしてリリィに挨拶する大晴

いよいよ、恐れていたことが起きた

リリィと大晴が出会ってしまった

｢………成田カンナです｣

つい無愛想な話し方になってしまったのにも関わらず、リリィはニコッとこちらを見て笑った

｢っ、｣

……………女の私でも見惚れるくらい、リリィの笑顔は儚くて美しい

それに、耳心地のよい声

｢(なるほど、)｣

末澤先輩の言っていた意味が、少しだけわかった気がした