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185話 惨劇を前に何も ページ40

「だけど博士以外は優しくしなかったって言ってたぞ。他の奴らは何してたんだよ……」


アイツの話では博士しか信頼できる奴がいなかったらしいが、動画を見る限り沢山優しい奴はいた筈だ
思った事を口に出すと2人の表情が険しくなった。気になり名前を呼べば、銃兎が俺の目を真っ直ぐ見て「さっき見つけたんだが……」と話し始めた


「大量の人骨が眠っている墓の様な物が外にあったんだ」

「っ……!?」


聞き間違えかともう一度聞き直しても同じ言葉が返って来て、その単語に自然と眉間に皺が寄るのが自分でも分かった


「映像では好意的だったのに、オートマタになったAの前に博士しかいなかったって事は他の奴らは殺されたんだろうな……」

「Aを兵器扱いしていた奴らが十字架を立て弔うとは思えない。博士が1人で作ったのだろう」

「昨日まで笑ってた奴らが目の前で死んで、Aが兵器になる所をソイツは見る事しか出来なかったってか……」


調べれば調べるほど胸糞悪い事実しか無く、怒りの限界に達した俺は壁を力任せにぶん殴る。壁は簡単にヒビが入るとパラパラ破片が落ちた
それでも怒りは収まらず、もう一度振りかぶると銃兎に腕を掴まれ「止めろ」と制止された


「血が出てるぞ」

「ンなもん何ともねぇよ」


嫌悪感を出しながら睨むと片手で頭を抑え、深い溜息をつきやがった
その態度が気に入らず、舌打ちをしながら煙草を取り出し、ジッポで火を着ける。そして目一杯肺に煙を溜めた後、怒りと共に吐き出した

おかげで僅かにだがイライラは収まった


それを見た銃兎は、胸ポケットから煙草を取り出し口に咥えたので、火がついた先端を銃兎に向ける
気づいた銃兎は先端を軽く当て、火を受け取りるとふぅ……と紫煙を吐いた


「んで理鶯、他に何かねぇか?」

「もうこのパソコンには無い様だ。だが別のパソコンにはあるかもしれない」

「なら血溜まりがあった部屋はどうだ?博士の自室の可能性があるしパソコンもありそうだ」

「確かにそうだな。ンじゃ行くか」


俺達はこの部屋を後にし、廉貞との電話のやり取りを思い出しながら例の部屋に向かった













記憶を頼りに辿り着いた部屋は、廉貞の言った通り血溜まりが中心に広がっていた
見慣れた物の筈だが、不快感を感じ俺と銃兎の表情が歪む。理鶯は何ともないのか、スタスタと奥にあったパソコンが設置されているデスクまで歩いていき、椅子に座ってキーボードを叩き始めた

186話 博士の部屋→←184話 それは成長日記の様な……



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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます!題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です!頑張って考えた甲斐があります!!次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します!! (2021年3月17日 8時) (レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました!もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2021年3月2日 12時

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