憂モリ男子の反応集4

続き ページ11

Aside








うぐいす色の空を眺めながら、
まだ慣れない煙草の煙を肺いっぱいに吸い込む。


　

空に吐き出された煙とため息が
綺麗な青を汚していった。



　
･



･






･



　
　
　
あの日から3年。

そう、ウィリアム先生が
私の元を離れたあの日から。



　

　





A｢ずっと待ってる、なんて
ちょっとカッコつけすぎたかな。｣




そう自嘲気味に笑い、
今も行方知れずの彼を思い出して
再度煙草をふかす。


体に悪いのは百も承知だ。

それでも、




それでも感傷に浸りたい時は吸ってしまいたくなる。

例えば、誰かに会いたい時とか。

そして
反対に、誰かを忘れたい時とか。


それは、何故か分からないけれど
彼を思い出すから。





　

吐いた煙がまた風に乗って空を泳ぎ、
じわじわと溶けてゆく。


淡い雲がゆっくりと動いているのが見えて。



･



そしてー。




･



･










　
　

　






　

｢おすすめしませんよ、煙草は。

肺に悪いだけなので。｣


　
　
　


　
　
　

ああー。



　
　
　






3度目の煙が私を優しく包み込んだ。






　


　

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