【d!】物語は終結しました (ページ9)

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青井(名前)は死にましたページ9

『……どこだ？』

目を開けたら知らないところにいた。
一瞬夢かとも思ったが、そうではないと少し緩んでいる頭で理解する。

ここどこだ？と思って考えたって今は仕方ないと答えを出したところで次に疑問に思ったのは”私が何故生きているか”だ。

あの暗殺騒動が夢だったのか。なんて現実逃避をすることはない。
というか現実逃避しようにも……

『・・・』←ぐるぐるに巻かれた包帯

あの時よりはましとはいえ、まだ骨は軋むし動こうとすれば怪我の治りも遅くなるだろう。

むしろあの時私が笑って、動いてなんて馬鹿な真似したせいでボロボロだった体にとどめを刺したのだろう。自分自身があそこまで阿呆だったとは……やれやれ。

ともかくとして、包帯が巻かれているということは誰かが巻いてくれたのだろう。
医者…と言いたいところだが、この部屋が病院とは到底思えない…

となれば……

「起きたんかー！！！」

『・・・』

「反応ゼロやん…」

『まぁ、少し気配がしたからな。大方暗殺しに来た時のように私が子供だとなめて完全に気配を消そうとしなかったんだろ？』

「うわぁ、バレとりますやん！でも気配ほとんど消してたしやっぱ気づけるんやな！殺そうとした時目がちょうど開いたから気づけるとは思ってたけどあんたすごいやん！！」

急に頭上のダクトから現れ、にぱっ！と子供のようにはしゃいで笑っている彼は、言わずもがな私とその名の通り殺し合いをした暗殺者…なはずなのだが……

『…回りくどいのは嫌いだ。単刀直入に聞くが何故私を殺さなかった？』

「………ん〜、そうやな。・・・俺があんたを気に入ったから？」

『…そんな理由で殺さないなんて馬鹿なのか？』

「折角死なずにすみそうな空気なのに余裕で暴言吐いてくるな。肝座りすぎやろw」

気に入ったから。それに嘘はないのだろう。
間がかなり空いていることに疑問は残るが、なんとなく答えてくれなさそうな雰囲気を感じる。

というか依頼されたのに殺さないとか、それって大丈夫なのか？
暗殺事情とか知らないからどうとも言えないけど。

というか殺さないは置いておいてなんで私はここに連れてこられたんだ？

『・・・』

「ま、色々聞きたいことがあるのはわかるで。ここはどこなのか？とかそりゃこの状況自体違和感あるやろうしまぁ、でも先に言っとくことがあるとしたら＿＿＿＿＿

＿＿青井Aは世間で死んだことになっとる」