はじめましては気まずくて ページ38
「ねぇ……俺さ、結衣ちゃんと本当の恋人になりたいんだ……」
『・・・』
こう言われるのは一体何度目なのだろうか。
結衣といわれた人物は私。
本名はAだから結衣なんて偽名で、そうしているのは万が一でも私がにじさんじの如月Aだとバレないようにするためで。
だからこそ帽子と伊達メガネは外せなくなってしまったけれども…
今日は大学はお休み、配信の予定も会議の予定もないが、私はレンタル彼女として働いている。
相手は何度かレンタル彼女として借りたことがある、新藤さん。
前々から私のことを”レンタル彼女”ではなく、”恋愛対象”として見ていたとは知っていたけど、やっぱりこういう展開になっちゃったんだな…って思うのは私が純粋じゃないからで…
『えっと、気持ちは嬉しいけど私はあくまでレンタル彼女だから……
新藤さんのことはいい人だって思ってるけど、そういう関係にはなれないんだ…
ごめんね…』
どんな愛でも、それが私に向けられていたら嬉しい。
だから新藤さんのことは普通に好き。
でもそれは恋愛感情ではないとわかっていて、心底申し訳ない気持ちになる。
「ッ…わかってるけど！でも俺はッ…！！！」
『…ｯ』
痛いくらい腕を掴まれる。
でも振りほどけなくて、振りほどこうとも思えなくて。
＿＿＿「そ、その手離してくれませんか！！！」
””手を離す””
そんな言葉が向けられている人物が私達以外とはさすがに思わないので、二人揃って声がする方を見る。
見ると私と年が同じくらいに見える男性で…
ん、あれ？この人って……
「はァ！？お前誰だよ！」
『わ、私の知り合いなんですよ！！』
「ぇ、ゆいちゃッ」
一瞬緩んだ隙を見て、腕を振りほどく。
振りほどす気はなかったけど、これは色々とまずい…！！
『その…このことはお店に相談することになると思います
で、でも…好きになってくれてありがとうございました…！
バイバイ』
放心状態になってる新藤さんにペコリとお辞儀をする。
お金はもらってないけど、さすがにとる気にはなれなかった。
ともかく、今はこの人を人目がつかないところまで引っ張らないと…！
「もしかして僕お邪魔でしたか…？」
人目が少ないところに彼を連れて行く。
にしてもまさか、仕事中に告白されてる現場を見られるとは……
出会い方が気まずすぎるっ…
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快晴(プロフ) - 感想失礼します！夢主ちゃん可愛いし、周りのリスナーの反応やにじさんじの方たちの反応が大好きです！！更新楽しみに待ってます！！ (8月11日 1時) (
レス) @page8 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：neko | 作成日時：2023年8月9日 17時
