僕が彼女を好きな理由 ページ24
顔が良かったから好きになったとか、話があったから好きになったとか、そういうのって色々あるんだろうな〜とは思う。
僕だって好きな人の好きなところに顔の良さとか、声とか、会話の仕方とかそういうのも含まれてる。
彼女の初配信を見ただけで、まるで運命みたいに惹かれて、それから配信を毎度見るようになった。
だけど、それくらいじゃここまで溺れてない。
実際僕レベルで溺れてる人は、彼女の努力を知ってるからだと思う。
実際、今日の歌声は以前初めて出した歌ってみたより良かった。
まぁ、あの歌ってみたも普通に上手かったんだけど。
とりあえず好きなように歌ってみた地声によく似た声から、自分の声の良さを理解してそれを何度も練習した声。
透明感があって神秘的で儚げ。そんないつも笑顔な彼女にあっていないようであっている、そんな声……
＿＿皆は知らない。
彼女に初めてリアルで出会ったのが僕だってことに……
「こんなにボロボロになるまで頑張って…
もっと僕に頼ってくれればいいのにな…」
大忙しなはずなのに、配信での約束通り僕と二人で祝福会という名のデートに来てくれて、そして相当疲れていたのか”少し手を加えただけで”彼女は無防備に僕の隣で寝ている。
僕の前で無防備で居てくれる”優越感”
自分から僕に頼ってくれない”寂しさ”
僕にもっと頼って欲しい”欲望”
そんな感情になってるとも知らずに呑気に寝てしまっている顔を見ながら、初対面のときのことを思い出す。
＿＿あの時、僕は収録が終わって、用事があるからと先に帰ってしまった葛葉を見送った後、飲み物でも飲もうかと自販機へと向かった。
「…あれ？誰かいるのかな？」
飲み物を自販機から取り出すと、ふとエニカラにあるゲーム部屋に誰かいることに気づいた。
誰がゲームしてるのかな？なんて思いながらチラッと部屋の中を覗く。
「……え、待って。あれ、もしかしてAちゃん…！？」
夜の闇を閉じ込めたような、きれいなストレートヘアを持った彼女を、後ろ姿だけとは言え見間違うはずもない。
Aちゃんは2ヶ月位前からにじさんじに所属しているライバーで、画面上で見る彼女にまるで運命のように惹かれてずっと彼女の配信を見続けている。
今までにない胸の高鳴りを感じながら、このチャンスを逃すまいと、タイミングを見計らって扉をゆっくり開ける……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 820人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
快晴(プロフ) - 感想失礼します！夢主ちゃん可愛いし、周りのリスナーの反応やにじさんじの方たちの反応が大好きです！！更新楽しみに待ってます！！ (8月11日 1時) (
レス) @page8 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：neko | 作成日時：2023年8月9日 17時
