天使は実在していた ページ14
ずっと鳴り響く通知の音がうるさいようで、なのに頭はぼーっとして、なのにくるくると思考が回る。
そんな不思議な感覚を、僕は初めて経験した。
初めて彼女を知ったのはもちろん初配信で、アーカイブを一人で見て、それで…
当たり前のように心を射抜かれた。
ロリではないしどちらかというと美しい女性といった容姿をしているが、純粋で、キレイで、声も容姿も性格もなにもかもが輝いて見えた。
それこそまるで触れることができない、神話上の天使のような存在。
コラボしたい、絡みたいとは言いつつも、自分のリスナーの大半が僕に感じているように、結局は触れれない、近づけない存在。
そうどこかで割り切っていたはず”だった”
初めてあった僕に丁寧に挨拶をして、僕にニコリと微笑んで、僕と会話をして。
遠かったはずの彼女は当たり前のように僕のそばにいて。
急に距離が近いことに気づいて、キョドってしまった。
いやもうコレは仕方ないと思うんですよ。
急いでるようでそこまで話せなかった。
それこそアイドルの握手会で係の人に移動を促されたような気分になってしまった。
だけど彼女は僕の近くで実在している。
自分のスマホを触って、Discordを開き、フレンドリストを見れば”如月A”と書かれた文字が1つ。
あぁ、現実なんだ。僕は彼女と話したんだ。
蜂蜜のように溶けていた思考がパチリと目を覚ましたようで、先程より生ぬるい世界に溶け込んでるような不思議な感覚。
きっともう戻れない。僕はこれからずぅっと彼女の近くにいようとする。
遠かった言葉が形となってはっきりと。
＿＿あぁ、僕は彼女を愛してる
んふッといった微笑みを一人していると、スマホから再度音がなり眉をひそめる。
なんならLINEにもアホみたいな通知が溜まっていて、本当にやれやれといった感じだ。
嘲笑うように全てに既読をつけてやれば、面白いくらい反応する。
そう思ってしまうのは、いわゆる余裕ってやつですよ。
《連絡先教えろ》
《裏切りか？》
《ちょっとお話しませんか？？？》
そんな似通った内容がズラーっと並んでいたので、一番上にあった人に対してとある文面を打ち込み、それをコピーして全てに送りつける。
「教えるわけないじゃないですか笑」
そうすればまた面白いくらいに通知がなるので、嘲笑った後に通知をオフにした。
【雑談】初コラボなので存分に可愛がります！【如月(名前) / 星川サラ】→←・
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快晴(プロフ) - 感想失礼します！夢主ちゃん可愛いし、周りのリスナーの反応やにじさんじの方たちの反応が大好きです！！更新楽しみに待ってます！！ (8月11日 1時) (
レス) @page8 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：neko | 作成日時：2023年8月9日 17時
