機械じかけのメイドさん【na】 (ページ4)

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4話ページ4

←ホイップクリームとベリーのパンケーキ

ふ、料理下手ではないからね。

これでメイド機能はあるとわかってもらえたはず。

料理できる人間で良かったとこれ以上思える日って来るんだろうか？

na「わ〜！美味しそう！やっぱりちゃんとメイドとして使えるんだね！きんとき達頑張って作ったんだな！」

きゃっきゃきゃっきゃとはしゃいでいますが、私人間なんです。

なんて絶対に言ってはいけない。口が裂けてもだ。

『ではお部屋までお運びいたします』

na「うん！」

ワゴンに料理を置いてなかむ様の部屋に向かう私。

ロボットだから必要最低限の会話しかしちゃだめだからすごく静かだ。

いや、元々必要最低限の会話しかしないような人間だったけど。

na「でも、ロボットだからもっと機械的な動きで作るかと思ってたけど、普通に人間みたいに作るんだね？」

『・・・そうでございますね』

絶対、絶対人間だとバレてはいけない。

na「うん、正直冗談で言ってたけど俺のために本気で作ってくれて、もう感謝しきれないや…皆には…」

『・・・』

na「って、ロボットなんだから必要最低限の会話しかできないよね。…人間不審なのに喋れないのもなんかな…でもみんな忙しいし…わがままかな…？」

きっと、なかむ様は人と話すのが好きなんだと思う。
だって、私が彼と初めてであった新人兵への挨拶の時、なかむ様の瞳はキラキラとしていて、堂々と少し面白いスピーチを笑顔でしていたから。

きっと、彼にとって私は有象無象の一人でしかなくて、私が喋るのだってきっとおこがましい。

それは、わかってる…

『ご主人様。私には人工知能が使われております。そのため一般的な知識しかありません。ですが…ご主人様が話し相手相手をご所望でしたら、そうします。そのほうがよろしいのでしょうか？』

必要最低限の会話しかしないかもしれません。でも、主人がそれ以上の会話をご所望なら、それを叶えるのがメイドの仕事なのでしょう。

na「…！うん！そっちの方がいい！じゃあ俺がAにたくさんおしゃべりしていろんなこと教えたらもっと楽しくなるんだ！！」

『そうでございます』

na「あ〜、やっぱAを作ってくれた皆神だよ！」

『そうでございますね。ご主人様も幹部様方もすばらしいお人でございます』

na「わかる？じゃあ皆の話もたくさんしてあげる！で、もっと面白くなったAを見せてびっくりさせる！」

きっとこれが、今の仕事なんですよね…