森の魔女様は不老不死 (ページ6)

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4話ページ6

『一ヶ月ぶりに来たな……。』

私がいる森は、W国という国の敷地内にある。そして、W国の中心地である城下町はいつも賑わっている。

と言っても現在そこまでお金を所持していないので、一旦魔石やらを売ってからお買い物をしよう。

「あら！リアちゃんじゃない！久しぶりね！」

『お久しぶりです。』

リアちゃんというのは私のことだ。

何度書物を読み漁っても、不老不死だった生き物は存在していなかった。

さすがに不老不死だとバレるのはまずいと思ったので、一定の年月が経つごとに、【変身】というスキルで姿を変えている。

今の私の姿は、茶髪のボブに灰色の瞳をしている。

ここは隠れた名店みたいな感じの魔物に関するものを買い取ってくれたり、売ったりしてくれるお店だ。

私が狩る魔物には、たまに強いのもいるので、こういうところで売ったりしている。

「ワイバーンにウルフにオーガにその他諸々…。本当こんな可愛い子がこんな強い魔物を狩ってくるなんて今でも信じられないね。はい、お金よ。」

うん。金貨45枚、小金貨8枚、銀貨48枚、大銅貨8枚。

平民の一ヶ月の給料の何倍もあるや。

『ありがとうございます。』

「本当に、オーガとかの素材もあるってことは、また幻想の森に行ったのね。」

幻想の森とは、私が住んでいる森のことである。

私は水晶の力も使って、森全体に【幻惑】の魔法を使っている。

森に入り込んだものは森を彷徨い、気づけば森の外に出ている。

家の周辺は魔物を狩っているが、そこら辺以外は全く狩っていないので強い魔物が多く、死亡者も多いらしいのでこうやって【幻惑】を使っている。

『まぁ、いい収入源なので。』

「古い噂だとあの森にはおっかない魔女がいるっていう噂もあるのよ。気をつけなさい。」

あ〜…。それ私のことですと言ったら、この人はどんな反応をするのだろうか。

まだ【幻惑】を森に使わず、ただ強い魔物がたくさんいる森だった頃、魔物狩りをしているところを他の人に見られてしまったのだ。

私の見た目は少し魔女っぽいので、魔女と言われている。

何百年も前の噂なら消えてればいいのに、人の噂も七十五日というではないか…。

『でも2年くらい前から行ってますけど魔女なんて会ったことありませんよ？』

「まぁ、噂だからね。にしてもこんなかわいい敬語美少女が強いなんて〜。ここで働いてくれたらいいのに…。」

『あはは…。』

店長のミマさんは女の子が好きな女性らしい。