くろまさんのリクエスト!!終 ページ29
・・・翌朝・・・
『…じゃーん!!』
そう言って、席に座ったままの伊藤に、青い風呂敷で包んだお弁当を差し出した。
時刻はお昼の時間で、チラチラと伊藤の視線をずっと感じていたAだが、やはり渡すのはお昼時がいいと思ったので、やっと今渡せたのだ。
伊「ほ、本当に作ってきてくれたんだ…っ!!」
そう言って感動しながらお弁当を受け取る。
ふと、伊藤がAの手元を見た。
指にはチラホラと絆創膏が見られて、いたいけな少女の心に胸が締め付けられた。
伊「…っ、頂きます!」
『えへへ、どうぞ…!揚げ物を作ったのは初めてだったから、口に合うか分からないけど…。。』
伊「Aちゃんの手料理なら何だって食べるよ!でなきゃバチが当たる…!」
風呂敷を解いて、男性用のお弁当箱を開けると、卵焼きにタコさんウィンナー、唐揚げにプチトマトと浅漬けの野菜。おにぎりと言った、シンプルだが可愛らしいものだった。
『流石に何でもって言っちゃダメだよ…?』
驚いている様子のAを他所に(?)伊藤はお弁当をただ見つめていた…。
『ど、どうかした…?嫌いなものあった?!やっぱりそうだよね…っごめんね?』
伊「いや、違うんだAちゃん!!…でも、、こう言っちゃ何だけど…俺たちの家事情って似通ってるでしょ…?だから、こんなに可愛いお弁当は、本当に久しぶりで…////ありがとうAちゃん…頂きます!」
そう言うやいなや箸をいそいそと動かし、Aのお弁当をがっつく。
『よ、よかったぁ…!どう?美味しい…??』
伊「うんまーいっ!!やっぱりAちゃんの料理上手だよ!」
大袈裟だよ〜っ!と言って、照れたAだが、作って本当によかったとじんわり心が暖かくなった。
伊「…ねぇ、Aちゃん?」
『ん?』
伊藤は、そう微笑むとAを真っ直ぐに見て言った。
伊「…これから先、ずっと一緒に過ごせる様な時が来たら…俺は、Aのご飯が食べたい。…今、本当にそう思うよ。」
『…真司、くん…////うんっ!じゃあ、ずっと作ってあげるね!ずっとずっと…!』
伊「ん…楽しみにしてる。」
そう、柔らかく微笑んでAの頭を撫でる。
…そして、三橋が椋木と一緒になってその図を妬ましそうに睨みつけていた事を2人は知る由もない。
ー了ー
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麻衣(プロフ) - 相良落ちはけっこうあるので三橋か伊藤落ちがいいです! (2021年6月12日 14時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
KYamasita0409(プロフ) - この小説めっちゃ好きです!どうやったらこんなおもろい小説書けるんやろwwあと個人的な意見にはなりますが、オチは相良くんを期待してます!「極悪非道」って言うのが大好きなのと、何より相良くんにどハマり中なものでww (2019年1月10日 21時) (レス) id: 0e985037ed (このIDを非表示/違反報告)
うまる - かんてぃー@奈ノ花さん» はい、それは紛れもなく私ですね(笑)よくリクエストとかするんですよね〜!今日俺好きなんですよ!私も小説書きたいけど色々と事情があって無理なんですよ。なので夢小説をみてキュンキュンしております! (2018年12月30日 9時) (レス) id: 6aae8bb512 (このIDを非表示/違反報告)
ペコ公 - ねぇ、マジなんなの?なんでこんな最高の作品作れんの?え、逆にイラつくこんな最高の作品作れんのマジパネェ (2018年12月24日 2時) (レス) id: 9ac018ca13 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - リクエストで、同じく伊藤くんのS!お願いします♪ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c482da3ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メリ助 | 作成日時:2018年12月5日 3時