今日から俺はこの子を嫁にする。

開久の番犬！！ ページ10

伊「Aちゃん、これ落ちたよ？…携帯の番号？」

そう言ってAのスカートのポケットから落ちた紙切れを拾った。

『あっ！ごめんね、拾ってくれてありがとうっ！無くしたら大変だったよー』

三「誰かの番号貰ったの？」

『うん！開久高校の相良さんって人が、道端で倒れたところを介抱してあげたら、お礼に軟高まで送ってくれて電話番号も交換してくれたの！』

伊「へぇー！優しそうな人だね」←まだ相良を知らない

もぐもぐと焼きそばパンを頬張って伊藤が言う。

『(…あれって美味しいのかな？)』

三「あぁ！じゃあさじゃあさ！……はいっ！これ、俺の番号。」

そして三橋は電話番号を書いた紙切れをAに渡す。

『えっいいの？！…ありがとうっ』

伊「はいっ！俺のも…！！」

すかさず自分のも書き上げてAにあげる伊藤。

『じゃあ、ちょっと待ってて！』

凄く嬉しそうに微笑んで伊藤のも受け取ると、小さなメモ帳を出して、2枚切り取ると…

『はいっ！二人ともいつでも電話かけてねっ！』

そう言って2人に電話番号を渡す。

三「フッ…フフフフフフ…！！」

伊「はぁあー！！生きててよかったぁ…っ！」

『えっ？！やっぱり真司くん持病をお持ちで？！』

と、2人のリアクションに一々ハラハラさせられるAであった…。








─時は少し遡り、開久高校─



ー片桐sideー


片「(…朝から何なんだ、猛のやつ。)」

Aを見送ってからというもの、どうも様子がおかしい相良を見て若干引き気味の片桐。

片「(早弁の約束してたのに遅れるわ、裏庭のソファー付近に咲いてたよく分からん花を積んではため息をつくわ、その花びらをむしってはブツブツ言うわで……なんか変なもんでも食ったか…？)」

と、朝からイライラさせられてしまう片桐さん。
……相良くん大好きなんですね。←

相「…なぁ、智司…。こんな俺を助けてくれる天使っていたんだな。。」

片「(……また変なこと言い出したー！！！)」

と、こめかみに(╬)のマークを作って何とも言えない顔になる片桐。

片「…朝からお前に何があったんだよ…。」

相「聞いてくれるかっ？！」

あーもういい加減教えてくれよと言う片桐に事の全てを、顔を赤くしながら話す相良。
それを聞きながらだんだんと拍子抜けしていく片桐だった…。





片「それで…その、姫野ってやつに惚れたのか？たった一回会っただけで？」

相「そ、そんなんじゃねぇけどよ！？…まぁ、また会いてぇよな…//」

こんな情けない顔の相良は初めて見たと、後に片桐さんは語った。

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