今日から俺はこの子を嫁にする。

初めての誘拐？！！ ページ18

昨日はどうも三橋と伊藤がギクシャクしていた。
Aは電話しても二人とも出ないので、明日の朝2人に何が問題なのか問い詰めてやろうと意気込んでいた。

どうやらツッパリ達と一緒に過ごすうちに思考が荒っぽくなっているようだ…。


そして朝からいつもの道を通って学校に登校していると…





『え…っ京ちゃん！？』


目の前で先日やっと出来た女友達がチンピラに絡まれていた。

京「テメェ何かの所に行くわけねぇだろ！」

明「アンタ達しつこいんッスよ！昨日のスケバンにボコられるのじゃ足りないんスかぁ！」

以前見た男たちとは全く雰囲気が違うチンピラと喧嘩している京子とそれを守ろうとする明美。

…と、明美の後ろに居たチンピラが鉄パイプを振り上げていた！

『(明美ちゃんっ！！)』

そして、A自身でも驚いた速さで明美に抱きついて、明美を鉄パイプから守った。

「なっなんだてめぇ！！」

『私は…っこの美人さん達の騎士ですよ！！』

明「Aさん…っ！」

痺れる背中を叱りつけて、そっと明美を離すA。弱っていると気付かれればマズいと余裕の笑顔でチンピラに向かって叫んだ。

井「へぇ？お前の方が可愛い顔してんじゃねぇか…おい、京子と一緒に連れていけ。」

京「おい！Aは何も関係ねぇだろ！触ったらぶっ殺すぞ！！」

Aは地面に押さえ付けられながら叫ぶ京子を見ながら明美を逃げやすい位置に押しのける。

明「Aさん？！」

『明美ちゃん、京ちゃんは私が守るから逃げてっ！それで、あの2人呼んできて…！』

明「えっ喧嘩できるんッスか？！」

『……信じて。京ちゃんだけは守り抜く！…だからあの馬鹿2人呼んできて！早く！！』

そう明美に向かってAが叫ぶと、決心したように軟校の方へ走っていった。

気絶させられた京子を見ながら今の状況をどうやって打破するか、そのいい頭をフル稼働させていたAだったが、次の瞬間鉄パイプを頭に振り落とされた…。







Aが目を覚ますとチンピラの男の人たちに腕を押さえ付けられていた。

井「京子より先に起きたか…意外と骨があるようだな？頭を殴ってもコブすら出来ねぇし。」

こいつがチンピラ達の頭という井上なのだろう。
井上はにやにやしながらAの顎を持ち上げた。

井「お前は絶世の美女みてぇに可愛い顔してるから…。薬漬けじゃなくて俺の女にしてやってもいいぜ？」




そう井上が言うと、他のチンピラ達ははやし立てるように「おぉ〜っ！ww」と言う。








『……髭面が笑わせんなや。』

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