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葵達が出て行った先を見つめる紅丸と紺炉。


「若。また、葵と喧嘩でもしたんですか?」

「してねぇよ。何で毎回、そう思うんだよ」

「若が捨てられた犬みたいに、しけた面してたんで」

「してねぇよ」


不貞腐れれば、喉で笑う紺炉。


「第8の連中は、何か気持ちの良い奴らですね。
他の消防隊とは、毛色が違う。葵が気を許すだけはありますね」

「…そうだな」

「俺たち第7に近い。調査の件、協力してやっては?」

「お前が大隊長ならそうするか?」



ガキの頃は紺炉が頭で、俺がいて、葵がいて、って思ってた。
何も変わらないと思ってた。




けど、実際は違う。



アイツに負い目を感じる事ばかりの今




葵が入ってきた時の一瞬見せた
複雑な顔が頭をよぎりる。
紺炉は、紅丸の言葉に閉じていた蓋を開けて振り向く。


「若‼あんたは、強いだけで大隊長に選ばれた訳じゃない。
第8の連中が協力してくれたのも若に…」

「分かってる。その事は何度も聞いてる!
ただ、向いてねぇんだ俺は…人の上に立つのはよ…」



きっと紺炉の方がうまくやれる



きっと紺炉の方が正しい判断ができる



俺に力があれば、紺炉は…




そうすれば、アイツがあんな…



どうしても拭いきれない後悔から、顔を背ける。
紅丸は陰る気持ちを振り払うように紺炉に直る
そして、紺炉の包帯を丁寧に巻いていった。

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たんぱく質(プロフ) - なーちゃんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるだけで、励みになります。できるだけ早くお届けできるよう頑張っていきます。 (2020年6月3日 21時) (レス) id: aad2ad7f17 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃん - 紅丸大隊長、大好きなんです!書いてくれてありがとうございます!続き待ってます! (2020年6月2日 8時) (レス) id: 7840b2b58c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たんぱく質 | 作成日時:2020年5月24日 19時

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