第152話 ページ8
そこで何を思ったのか、ゴンが自分にも念の刃を刺せと言い出した
『(ゴンってこういう時はすごく頭が回るな...)』
クラピカの心臓に刺さった念の刃の仕組み
「オーケー
おいキルア、A」
レオリオに呼ばれAとキルアが席を離れる
まあ、タイミングを見計らってソファの後ろに隠れたのだが
クラピカの鎖にはそれぞれ違う能力が宿っているらしく、旅団専用は1本
『(標的を強制的に絶にする、か...
なるほど強いなぁ
念の仕組みをよく考えて能力を作ってる
さすがクラピカ
これに関しては私よりも何歩も先に行ってる)』
念の刃は緋の目の時にしか使えないが、旅団以外にも使えるとのこと
そして緋の目の時クラピカのオーラは特質系に変異する
特異体質からなる具現化系からの一時的な変異だ
「いいよ、ルールは任せる」
「お前の覚悟、確かに受け取った」
「その刃ってさ、3本出せる?」
「任務完了の後はそのルール解除はできるんだろうな?」
ソファから顔を出す2人
「キルア、レオリオ!」
「こっちも上の空のコイツ置いて2人で話したんだが、やっぱり参加するからには」
「一蓮托生っしょ」
コイツ、とまだソファ裏に座るAの頭に手を置くレオリオ
「「答えは?」」
「両方とも可能だ
だが3人とも1つ勘違いしている
私はお前たちに刃を刺すつもりなど、はじめから全くないのだよ」
「だったら
リスクが増すだけなのにこんな話を...」
「ゴン、お前の...いや、お前たちの覚悟に対する私なりの礼だよ
仮に、お前たちから秘密が漏れたとしても私はもう、何一つ後悔しない
私はいい仲間を持った」
『...』
「ずるいよクラピカ
そんなこと言われたら命かけるよりよっぽどプレッシャーになっちゃうよ」
「それが狙いだからな」
その言葉にほんの一時ではあるものの笑いが生まれた
「んじゃ俺らいくよ
時間がもったいないからね
ほら、行くぞA」
『...んー』
キルアの後について行ったかと思うと、何を思ったのかクラピカの前に戻ってくるA
「A...?」
『...感情に呑まれないで』
「...」
『この任務ほんの一瞬だって気が抜けない
ある程度の計算外なら私達が何とかしてあげる
この任務の鍵はゴンじゃない、クラピカ自身だよ
心乱す事があっても怒りに呑まれる事だけしないで
誰にも...死んでほしくないならね』
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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年9月9日 19時