第178話 ページ35
「“ゲイン“」
『やっぱりこれじゃわかんないね』
先ほどショップで買った地図には町の名前も何も書かれていない
地形と、現在地のみ
とりあえず聞けばなんとかなるだろう、ということで
「この街から北へ80km、一山越えると湖がある
その湖沿いに北西へ向かえばマサドラに着くはずだ」
「80kmなら急げば1日で着くよな」
「うん！」
『そだね』
行く気満々の3人に、店主はとある言葉を投げかける
「生きて辿り着ければな」
『？』
「その山は山賊の棲家だ
さらに山を越えた先には怪物がわんさか出てくる」
「山賊！？」
「怪物！？」
キルアとゴンは店主の脅しなど意にも解さず、山賊や怪物というワードに目を輝かせる
真ん中に立つAは
『(怪物ってカードだよね
食べれるのかな．．．)』
など、いまだに生肉のことを考えている
「俄然ロープレっぽくなってきたぜ！」
「見たい見たい怪物！
早く行こう！」
お腹を鳴らすAは2人に引きずられるまま店を出た
「よーし出発！」
いざ出発、というところで
「待ってください！」
「「『？』」」
3人に声をかけたのは金髪の随分と可愛らしい少女だ
「お願いです！」
「何？」
『．．．』
「私も仲間に入れてください！」
「ああごめん、無理」
少女の懇願を、キルアはバッサリと切り捨てる
「え．．．どうしてですか？」
「邪魔だから」
それだけ言って、歩き出す2人
Aは少女を一瞥し、後ろをついていく
「こら！待ちやが．．．ってください〜！
『(待ちやがってください？)』
「足手まといにならないように頑張りますから〜！」
果たして、この少女は一体何者なのだろうか．．．
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年9月9日 19時
