第172話 ページ28
一行はツェズゲラに連れられ、バッテラ所有の屋敷に来ていた
とある部屋に通されると、そこには何十台と並んだパソコンが青白い光を発していた
パソコンの何台かはすでにプレイヤーがいるようだ
ゲームには1人ずつしか参加できないようで、順番決めのためのジャンケンが始まった
「よし!1番!」
どうやら1番はゴンになったようだ
キルアは17番、Aは4番だ
ゴンがゲーム機に手を添え発を行うと
「『!』」
あっという間に消えてしまう
いや、ゲームの中に入ったのだろうか
『すご...
(“体ごと“消えた...発を、行っただけで...)』
しばらくし画面にはNow Playingの文字が
2番目、3番目と続き、ついにAの番がくる
「また後でな」
『うん』
キルアに小さく手を降り、機械に手をかざし発を行う
思わず閉じた目を開けると、そこにいたのは1人の少女
真っ白な肌と髪に、青い瞳が綺麗だ
何やら不思議な機械に乗り、頭にも何かをつけている
「グリードアイランドへようこそ
A=エーデル様ですね
これよりゲームの説明をします
お聞きになりますか?」
『...はい、よろしくお願いします』
____
__
_
「あ!A!」
『ゴン、お待たせ』
説明を聞き終わり階段を降りた先にゴンが座って待っていた
その横に腰を下ろし、まだ来ていないキルアを2人で待つ
何人もの人が2人を一瞥し先に進んでいくのを見送り、ようやっとキルアがやってきた
「見られてるな」
「キルア!」
「お待た」
『...おそーい』
Aはゴンの肩に預けていた頭を起こし、眠たげなままの目を擦る
「仕方ねーだろ
街らしき影は全然見えないな」
「そうなんだけどみんな似た方角に向かったよ」
「ふーん...あっちかこっちだろ?」
キルア曰くそっちの方向から見られているから、とのことだ
Aはそんな視線など気にもしておらず、ひたすらに落ちてくる瞼を起こすことに必死だ
歩き出した2人の数歩後ろをフラフラ歩くAは、無意識だろうか鼻をひくつかせている
初めての場所の匂いを覚えようとしているのだろう
「“ゲームを楽しめ“って」
『...』
前を歩く2人の会話が聞こえる
『(ゲームを楽しめ、か...)』
その言葉を向けられるゴンが、ひどく羨ましく思う
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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年9月9日 19時