エーデルワイスを君に4【HUNTER×HUNTER】 (ページ16)

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第160話ページ16

「クラピカの熱、このまま下がらないといいのにね」

「そうだな．．．っておい！
　今すごいこと言っただろ！」

「クラピカはもう旅団と関わっちゃダメな気がするんだ

　クラピカから能力のこと聞いた時思ったんだ
　もし本当に復讐だけ考えたならもっと別の能力にしてたんじゃないかって」

『どうしてそう思うの？』

クラピカの眠る部屋とは別の部屋で話をするA達

ゴンはクラピカの能力を回りくどいと表現した
しかしそれに対してAが

『それは違うよゴン』

「え？」

『クラピカは旅団っていう複数の人間を相手にしなくちゃいけない
　1人捕まえて終わりじゃないんだよ』

「そーそー、相手のこと聞き出す必要があるしな」

「そっか」

「むしろ俺は報復のために生まれた能力だと思うけどね」

『私もそう思うな』

「そっか．．．」

そこでAはクラピカの様子を見に行くと言って部屋を出た

『レオリオ』

「お、Aか
　どうした？」

『クラピカの様子見に来たの
　熱は下がった？』

「多少はな
　でもまだ起きねえよ」

『そっか．．．』

真っ青な頬をサラリと撫でると、まだ熱が高いのがわかった

『(緋の目は本来興奮時に勝手に変わるもの
　意識的に変えるってのは思ってる以上に体力を消費するのかも．．．)』

「．．．」

真剣な瞳でクラピカを見つめるAの横顔をみるレオリオ
何やら複雑そうな表情だ

『．．．あ、そうだレオリオ
　私今から』

「A」

『？』

何かを言おうとしたAの言葉を遮ったレオリオ

「．．．お前は．．．

　お前は、俺たちの．．．クラピカの味方なんだよな？」

『．．．！』

思いも寄らなかった言葉
大きく見開かれた目が戸惑いに揺れる

「．．．．．」

真剣な表情に、真っ直ぐな目
逸らすこともできず、かといって何かを答えることもできない

『．．．』

指先からどんどん温度が下がっていく
口内が異常な渇きに襲われ、ごくりと唾を飲んだその時

「『！』」

Aの携帯が着信を知らせる音を奏でた

『．．．ごめん』

部屋を出たA
レオリオは詰まった息をゆっくりと吐く

扉の前で話しているようだ
しばらくしてまたドアが開く

「．．．」

『今から少し出てくる』

「．．．誰だよ」

疑いの眼差しだ

『仕事だよ
　こないだの人と同じ

　オークションについていくことになった

　．．．それじゃあ、行ってくる』