第72話 ページ27
クラピカとの飛行船の旅もあっという間に終わり
Aは今ハンター協会本部の前に立っていた
『さて、行くか!』
自動ドアをくぐり、受付でライセンスを見せてからエレベーターに乗り込む
目的の階に着くと、ずらっと並んだデスクの一番奥にビーンズさんを発見
『ビーンズさーん』
「Aさん、お久しぶりです!」
『お久しぶり〜』
「会長に御用ですね
こちらへどうぞ」
案内された先は、和室だった
襖を開けると、テーブルに肘をつき何やら電話をしているネテロ会長の姿が
ビーンズは一礼すると、すぐに戻って行ってしまった
会長が向かい側のあいた座布団を指差したので、大人しくそこに座る。
「おーちょうど今きよったわい」
『(私の話...?)』
「いやー面倒見てもらったようで悪いのう
...ふむ、なるほど
わかった
恩にきるぞい」
『(ああ、ゼノさんか)』
少し耳を澄ますと電話の相手はゼノさんで、私に話をしたことについて報告していたようだ
「...さて、待たせたの」
『...いえ』
「キルアに無事会えたようじゃな」
『はい、なんとか』
「そうかそうか
それは良かった」
ニコリと一度微笑んだ会長は徐に立ち上がり、隣の襖を開けた
「ついてきなさい」
言われた通りついていくと、その先にあったのはだだっ広い部屋
恐らく訓練室だろう
壁はクッションがはられている
「自分自身のことを、聞きにきたんじゃろ?」
『はい』
「うむ...しかし、わかっておると思うが
ただ教えるのではない
自身を知るための力を、お主に与える
覚悟はいいか?」
『っ...もちろん』
この先の地獄を想像して思わず冷や汗が流れたが、無理矢理に口角を上げて笑って見せた
「うむ、よろしい
では今からわしはお主の師匠じゃ
わしの特訓は...地獄じゃよ?」
『上等!』
そういうと共に目の前に飛んできた指先。
反射的に後ろに下がりなんとか回避する。
「ほっほっほ!
今のを避けるか
なかなかやるのぉ!」
『奇襲はゼノさんで慣れてるんでね』
「なるほどのう
じゃが、こんなもんではないぞ?」
挑発するように手をクイクイ、と曲げる会長...師匠に、躊躇なく足を振り上げた
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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年8月24日 22時