第70話 ページ25
「じゃあ、私はここで失礼する」
「え？」
「キルアとも再会できたし、私は区切りがついた
オークションに参加するためには金も必要だしな
これからは本格的なハンターとして雇い主を探す」
「そっか．．．
じゃあ俺も故郷へ帰るとするか」
「レオリオも？」
「やっぱり医者の夢は捨てきれねえ
国立医大に受かれば、これでバカ高い授業料は免除されるからな」
そう言ってライセンスを掲げるレオリオ
「これから帰ってもう勉強しねえとな」
「うん、頑張ってね」
どうやら、ここで一旦解散のようだ
『んじゃ、私も』
「は！？Aもかよ！」
『うん
もともと試験が終わればすぐにでもネテロ会長のところに行く予定だったから
キルアとも会えて、みんなとも会えた
そろそろ、自分のするべきことをするよ』
「そっか．．．寂しいなぁ」
「色々落ち着いたら、ちゃんと連絡しろよな」
『もちろん』
そして5人は空港に辿り着き
「また会おうぜ」
「そうだな、次は．．．」
「「「「『9月1日ヨークシンシティで！』」」」」
その言葉を最後に、ゴンとキルアと別れ
クラピカとレオリオと一緒に飛行船の乗り場に向かった
「Aはハンター協会に行くんだよな？」
『うん、そだよ』
「なら、私と同じ方面の飛行船だな」
「俺は1人かよ」
『まーまー
ってことで、じゃあね！レオリオ！』
「おう！
あんまり無茶するんじゃねーぞ！」
『レオリオも勉強のしすぎで禿げないようにね〜』
「一言余計だっつーの！！」
そして、あっという間にクラピカと2人になる
と言っても、この飛行船が目的地に着くまでの丸1日だけだ。
『そういえば、クラピカと2人って三次試験前の飛行船以来だね』
「ああ、そういえば．．．」
そして、偶然にも今も飛行船の中
2人席用の椅子に座る彼らの距離は心なしか近いような気がする
“「好きなのか？Aのこと」“
「．．．」
クラピカの頭には、先ほど別れた男の言葉が嫌というほど飛び交っていた
「(誰かのことを、そういう意味で好きになったことはない
だから、この感情が友愛なのか、親愛なのか．．．それとももっと別のものなのかわからない)」
『クラピカ見てー
めっちゃ高い』
窓の下を指差すA
「．．．」
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年8月24日 22時
