エーデルワイスを君に2【HUNTER×HUNTER】 (ページ45)

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第90話ページ45

「おわ！」

『ど？驚いた？』

突然人の姿に戻ったA
キルアの手はまだ頭の上だ

「驚いた、けど．．．お前、それ」

『これが3つ目の姿』

キルアが指差した先には、ピクピクと動く大きな耳とゆらゆら揺れる尻尾があった
どことなく瞳孔も鋭さが残っている気がするし、犬歯もいつもより目立っている

「獣人、ってやつか」

『そ！』

Aはキルアの足に擦り寄りもっと撫でて、と甘える
キルアはたじろぎながらも手を動かした

それは反応して尻尾が揺れる

「っ」

なんとなく衝動に駆られたキルアは、が、とAの顔を両手で掴み、わしゃわしゃと勢いよく頭を撫で始める
髪が乱れるのも気にせず撫でくりまわされるものの、Aは尻尾を勢いよく振り始める

狼といえど犬科の生き物ということだ

「あはは！
　やっぱりお前ミケみてー、だ、な．．．」

突然詰まったキルアの言葉
頭を撫でていた手も、ぴたりと止まった

そんなキルアの手に自分の手を添えるA

乱れた髪に、ほんのり蒸気した頬
緩んだ口から漏れた言葉は

『もっと撫でて？』

「っ！」

みたことのなかったAの表情に、キルアは目眩を起こしたような感覚に陥った

衝動的に、Aを引き寄せて自分の腕の中に抱き込む

Aは嬉しそうにキルアの膝の上でその白い首元に擦り寄る
ゾワゾワとした感覚を、なんとか抑え込むキルアはAの頭を優しく撫でる

乱れた髪を直すように指を通していく

揺れる尻尾が目に入り、心を落ち着かせるように深く息を吸った

「(あー．．．くそ．．．)」

心を満たすこの感情がなんなのか、まだキルアは理解できずにいた

だが、これがゴンへ向ける友情とは確実に違う形を持っていることだけは、わかっていた

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作者から

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↓Aちゃん

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