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41話 ページ44

≪なんで電源切ってんだよっ!!?
 心配したじゃないか!!≫


『!』


蘭のすぐ横に立っていたため、電話先の大きな声が耳に届いた
どうやら蘭に電話してきたのは女子高生探偵の世良真純のようだ

彼女とは何度か蘭と園子を交えて会ったことがある

といっても軽く会話した程度なのだが...


「あ、ごめん
 なんか声途切れてて聞き取りづらいみたい」


「『!』」


蘭のそんな何気ない言葉を聞いた安室さんが一目散に電話を切った

どうやらこの部屋に盗聴器が取り付けられているようだ


『...』


私はどうにも圭さんが気になってしまい、彼女が部屋を出る背中をじっとみつめる







...圭さんが部屋を出てから10分ほど経った

中々戻ってこない圭さんにしびれを切らし、安室さんは先に部屋の盗聴器探しを開始したようだ


『にしてもすごい量の盗聴器...』


「圭さんがいない間に誰かこの部屋に入ったのかな...?」


『さあ...
 飲み会もしたとか言ってた、し...(あれ?)』


「じゃあ知り合いの誰かが?」


蘭は不安そうにしながらも安室さんの手伝いを続ける


『...(お兄さんを数日前に亡くしたばかりなのに友人たちと飲み会なんてするか?
 それにこの部屋...

 お兄さんと二人暮らしって言ってた割にシンプルだ
 女性らしいものが一つもないっていうのも違和感がある)』


うーん、と頭をひねってみるが
あいにく私の脳みそは探偵脳ではないため答えに辿り着くことは出来ない

結局あれこれと考えてしまっていると


「うわっ!!
 なんだこの部屋、かなり匂うぞ」


「なんなのこの匂い...」


『(玄関でした匂いの基はこの部屋か...)』


どうやらこの部屋に設置された盗聴器はベットの下のスーツケースの中のようだ


『(この匂い...)』


スーツケースから発される匂いに、やけに胸騒ぎを覚えた
おじさんがスーツケースを開けた瞬間、ほとんど反射的に蘭の腕を引き
後ろ手に庇う様にしたのだが手遅れで...


「キャアアアアッ!!!」


中身を目の当たりにした蘭の悲鳴が部屋に響いた



スーツケースの中身は男性の死 体


『...(新一...)』

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年4月6日 16時

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